百拾
身支度を慌ただしく整え
1階にある宿屋が営む飯所に足を運ぶと
丸いテーブルの左側にはお茶を飲む八戒
真ん中では悟空が慌ただしく料理を口へと運び
一番右側には悟浄が朝から酒を飲んでいた
飯所に入って惷香に気が付いたのは八戒
ガタリと席を立つと心配そうな面持ちで小走りで近寄って来た
「惷香!
もう大丈夫なんですか?!」
悟空も悟浄も八戒の声に反応すると立ち上がり惷香に駆け寄った
「もう大丈夫なの?
なぁもう会話出来るんだろ?なぁ?」
「オイオイ
もう動けんのか?
身体はもう平気なのかよ?」
惷香は驚きながらもクスッと笑い
「もう大丈夫」
と3人に笑った
惷香が席に着くと
立ち上がった3人も惷香の顔を見ながら席に着いた
「いやーでも元気になって安心したってーの」
「本当だよなッ
一時はどうなるかと思ったけど
元に戻ってくれて安心したァ」
「全くですね
でもまた元気になって良かったですよ」
「皆…ありがとう」
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