百壱


惷香は体調は良くなってはいるものの
食事も一切摂らず
ただ1日1日をボンヤリと過ごしていた








「なぁ三蔵
惷香あのままじゃ死んじまうんじゃねぇ?」


「おっま…!
縁起でもねェ事言うんじゃねぇよ!
バカ猿!」


「だってさー飯も食わないなんて普通生きれねーじゃん!」


「そりゃまそーだけどよ」


「彼女は治癒力がありますから
そこは多分問題はないとは思います
体内で治癒がされているんだと思いますから
現に神様に捕らえられていた時に自力で治癒してた様子でしたからね
それより―――」


「壊れた“心”
だな」








三蔵は新聞をバサリ…と閉じて立ち上がった








「三蔵ッ
どこ行くんだよ」


「あの女の様子を見てくる」








そう言うと三蔵はバタンとドアから出て行った






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