九拾五


その頃三蔵一行は
最上階の床が開き
1階まで落っこちていた








「うわ あ あ !!」


「誰だよ上だって言ったヤツっ!?」


「底が針山じゃない事を祈って下さいねッ!」


「ッ!
如意棒ォ!
って止まんねーよ」


「底……
ぶつかりますよ!」








ドオッ!!










三蔵一行が落ちた先は床一面の人形が置かれた部屋








「あははははっ!
すごいすごい!!
こんな速さでここに辿り着いた人達初めてだよ!」








ステンドグラス前で高らかに笑う神様

隣には俯く惷香








「惷香…惷香!
おいっ!大丈夫かよっ!?」


「気安く話掛けちゃダメだよ?
この子は僕のモノになったんだから」


「なっ…?!」


「ね?惷香ちゃん」








ボンヤリとする惷香はコクリと頷いた








「どーゆー事だよ!
ワケ分かんねーよ」


「君達が悪いんだよ?
彼女を置いてっちゃうから」


「ふざけんなっ!
テメェが勝手に捕まえたんだろーがッ」









神様は惷香の腰に手を回し
グイッと抱き寄せ頬に口付けをする…








「置いて行ったのは事実でしょ?
だからもう僕のモノなんだよ?」


「―おい
テメェにやる物なんざ何もねぇんだよ」







.

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