バレンタイン夢





今日はバレンタイン。
今年はすごく乾燥していて、ちなみにめっちゃ寒い。
そんなこんなで、誰かがバレンタイン寒波だとかなんとか言ってた。

そんな寒波の中剣城を外に連れまわすのはかわいそうなので、今日はおうちデート。きゃっ

外で遊ぶのは好きだけど、人混みとか私も剣城も勘弁なので、大概おうちデート。
ただ長い間一緒にいるだけで幸せなのです。

こんな日だからこそ遊ぶべき?
いいえ、こんな日だからこそおうちでまったり二人きりでいちゃいちゃするんです。


今日も私がベッドに寝そべってテレビみたり、剣城のうなじ見つめたり。
剣城は私のベッドに寄りかかって座ってる。定位置である。
うむ。落ち着く。

「飴なめる?」聞くと、一瞬考えて「いや、いい。」と私の部屋にあった雑誌を見ながら返す剣城。
可愛いよ。剣城本当に可愛いよ。
もう私はイケメンな彼にベタ惚れ。

楽しかったバラエティー番組も終わっちゃった。つまんないなあ。
と思ったら剣城のうなじをみる。
可愛い。というか白い。
ああ可愛いよ剣城可愛いよ。
なんだから急に暇を持て余し始めたので、剣城に構って欲しくなった。


「ちゅるぎちゅるぎ」
無反応である。なんだいなんだい。
「かわいいちゅるぎ」
「何言ってるんだ。」
振り返ると横顔に切り替わる。
なんかほっぺ赤いですね。きゅんきゅん。
丁度至近距離に彼の顔があるから、ちゅって彼の唇を吸ってみた。
柔らかい…私の唇かたいかな…。
顔を離すと、剣城きゅん照れちゃった。
おぉ、何だ。なんだかこう、痒いぞ。くすぐったいぞ。これがバレンタインですねっ

あ、そっかバレンタインだから剣城にあげなくちゃ。

「そんな君にチョコなんてものを作ってみました!」
と手作りチョコと、買った物だけどマフラーを差し出す。
すると、剣城はなんだか嬉しそうだ。うんうん、かわいい奴め
「あ、ありがとう」
ぎこちなくお礼言ったりする。
「もちろん本命ですよ?」
一応知らせると、まだ赤い顔のまま苦笑して
「わかってるよ」
と言いながら頭を撫でてくれた。
こういう時はやっぱり男の子だなあって思う。
手のひらはちょっと女の子より大きくて、ごつごつというか固くて、しっかりしていて。
今度はカッコ良すぎと胸が苦しいです。

へへへと照れていると、剣城はなんかプレゼントくれた!
「え?何もらっていいの?」ホワイトデー期待してたけど、彼氏からバレンタインプレゼントもらってしまった。
可愛らしい箱だから、こちらもチョコかしら、と唾液を分泌する私は箱を開ける。
が、中身はチョコではなく

「ネックレスだ!」しかもめっちゃくちゃセンス良いよぉ、涙出ちゃう。
「嬉しい。ありがとう」笑うと、剣城は手を差し出して貸せ、と言ってくる。

つけてくれるみたいだ。髪をまさぐってくる彼の手がくすぐったい。
自分からつけると言ってくれたにも関わらず、ネックレスをつけるのに苦戦してるらしい剣城。
彼の片腕に手を添えた時にちょうどつけられたらしい。
離さないでよ、思った瞬間今度は彼が私の唇をちゅって吸った。
「剣城も私があげたマフラーつけてよ。」
と、マフラーを取り出して巻いてやる。ふこふこの黒いマフラー。
「あったかい?」聞くと照れながらも頷いてくれた。
そして私が作ったチョコも取り出して口に含む。
「どお?」「意外とうまくて感動してる。」
そりゃそうだよ。めっちゃ愛込めたもん。
「来年もくれるか?」聞いてきた。どうしよっかなって言っていじめてやろうとしたけど、今日はバレンタインデーという日なのでそれは我慢して、
「来年も再来年も剣城だけにあげるよ。」
そう言って抱きついてみた。

その時聞いちゃった。
剣城の心臓の音。
すごい早くてうるさくて、笑っちゃうかと思ったけど、そんなおかしさより嬉しさの方がおっきくて。

「好き好き大好き。」


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