バレンタイン夢






今日は2月14日。
そう、バレンタイン。そんな今日、
「おうちデートしたいんできてくださーい」と、中学時代から付き合っている彼女から頭の悪いメール受信。
もうすでにチョコはもらっていた。溢れる程入っているチョコを紙袋2つに分け、それを持って彼女の家へ
彼女がいつものように招き入れてくれ、彼女のへやに上がると彼女は僕にだきついてちゅうする。
それにこたえるように舌を絡ませるとやだえっちとか言って、先にしてきたのお前だし。
大量に入ったチョコの紙袋に興味を示すかと思いきや、彼女はそれに見向きもせずにベッドに腰掛ける。
そんな彼女にちょっとむっとしてその場で押し倒してちゅうするとなんか顔そらす。
なんなのさ、今日はバレンタインだっていうのに
しかもそっちから呼び出しておいてなんだか今日の彼女は機嫌があまりよくないようだ。
でも僕はあんまりやさしくないからどうしたのとか聞かないで彼女から離れてコンビニで買ってきた甘いものに対応できるスナック菓子やしょっぱいものの袋を開く。
そんな僕に彼女は
「なんでチョコ持ってきたの」
聞かれて、「なまえちゃん食べるかなと思って」と答えると、なんか黙ってしまった。
そういえば、去年まではそんなに量多くなかったし、彼女にはもらったチョコ分けたりしなかったなあとするめをしゃぶりながら思う。
彼女はチョコにてをつけようとしない。僕も今は甘いものの口じゃないからあとで食べようと思う。
僕は「今日は何しますか。」と聞くけど、彼女は
「じゃあセックスでもする?」
さっき僕が襲ったのになんなのと、なんとなく面白いようなやっぱり全然面白くないような。
結局何がしたくて呼んだのさ。思いながらキスしようと僕もベッドに座って顔を近づけると、なんか不満げ。なんか今日のなまえちゃんは可愛くない。
本当になんなのさ、今日はバレンタインだっていうのに。
っていうか肝心の君にはチョコもらってないんだけど、そんなようなものも今のところ見当たらないし。
面白くない。
無意識に不機嫌顔になっていたことに気付いた時、彼女がキスしてきた。ついでに言うと舌を入れてきた。
何なの?なんか乗っていいのか悪いのかわからない。
僕は試しに彼女の背中に腕を回すと彼女は服の中に手を入れて僕の背中を撫で始めた。
やるってことだろうか。
今日も寒いけど、昼間から2人裸になって暖めあった。

事が済むと彼女は急に泣きだした。今日の彼女のテンションにどうついていったらいいのかわからない。だって普段も変なんだものこの子。
でも流石にぎょっとした僕はどうしたのと聞いた。
痛かったのか、辛かったのか、しんどかったのか、苦しかったのか、とにかくよくわかんないけどごめんと慌てる僕に彼女はなんでもないと言って服を着出す。
未だに戸惑いながらも僕も服を着た。
涙を流したのは先ほどの本の一瞬だけで、すっかりいつもの彼女の顔。…無表情だけど。
だけどしばらく一緒にテレビを見ているとだんだん機嫌も戻ってきたようで、
ちょっと、いや少し、いや結構、ううんかなり安心した。
体力も消耗して、水も飲んで、甘いものが食べたくなった。
僕は紙袋の中のチョコをたんまり机に広げた。彼女はそれを黙って見た。
欲しいのかな、と思った僕は「いっぱいあるからなまえちゃんも食べてくれる?」とひとつをさし出してみた。
彼女は無表情になったと思ったら、
ぱしゃっ…
僕のコップの水を僕にぶちまけた。
「え、寒い」言うとおなかを蹴られた。
本当に今日バレンタインだっけ?
ていうかバレンタインってなに?
むしろバレンタインって誰?
つまりバレンタインってどこ?
思考回路がおかしくなってる僕になまえちゃんがすごく怒った声で言った。
「士郎ってそんなひどい男だったの?」
なんのことですか。汗を流す僕に彼女は
「手作りでも、買ったものでも、そのチョコたちは士郎へ渡された気持ちなんじゃないの?それを…」
そんなことしちゃダメだよ。彼女は眉間にしわを寄せて悲しそうな悔しそうな怒ってるような顔を僕に向ける。
「そもそも…」
彼女はだんだん悲しそうな表情を強くしていった。僕はなんだか誤解されてそうで彼女を制す。
「なまえちゃんもしかしてさあ…」彼女の顔を覗き込んで
「本命チョコもらってきてると思ってる?」なまえちゃんは違うんかい!と顔を赤くして怒った。そこで怒るんですか。
「ていうか彼女いるのに本命チョコとかもらったりしないけど…。」呆れ顔で言うと、じゃあそれは全部義理なんですかと聞かれる。
「義理と言われてもらってきたんですが」
呆れ顔のまま言ったけど、もしかしたら本命チョコまざってるかもしれない。でも、義理として受け取ったから、うん。
「義理でこんなにもらえるもんなの?」「周りに女性多いので」「女友達本当多いもんね…」
でも、浮気とかしないし。とちょっとすねた。
「ところで肝心のなまえちゃんからのチョコはないの?」
真剣みを帯びると彼女はいそいそとバッグから可愛らしくラッピングされた袋を出す。

「ねえ」
「?」

それだけが欲しいからこのたさんのチョコと交換しない?


数秒後、君が目を輝かせてくれるのを期待する。

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