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「渚ちゃん。渚起きてっ」
お母さまの声だ。
渚はまだ眠気でぼーっとする頭であたりを見る。

お母さまが覗き込んでいる。
それをだんだん理解していくうちに、頭もハッキリしてくる。

「え…?あっはいっ…!」
と、ガバッと起き上がってお母さまに向き朝の挨拶。
お母さまはふふふと笑って
「朝ご飯持ってきてもらうわね?」
そう言い、お母さまは部屋を出て行った。
渚はしばらくぽかーんとしていたが、とりあえず洗面所がどこか使用人の方に聞いて顔を洗い、また骸の部屋に行くと、テーブルの上に朝ご飯が。

だけど、骸の姿は先ほどからない。
渚は朝ご飯が置かれているテーブルの椅子に座ると同時に骸が来た。

「あ、おはようございます。」
「うん、おはよう。」
ちゃんと挨拶できた。

「昨日はお風呂から出たらもう渚寝てたからびっくりしましたよ。」
いつもの様子の骸。
だけどあたしはどうやってもいつもの様子に戻れない。

「さて、僕も朝ごはんいただきます。」
どうやっても
骸の隣にミリアが見える。
こんなことばっかり気にしてたら骸にもじきに気づかれてしまう。

骸は微笑んでくれてるのに。

渚はすぐそばに立ててあったカレンダーに目をとめた。

あ、そうだ。

「ねえ、骸。」
「なんですか?」
恋人として初めて迎える
「もうすぐでクリスマスだね!」
渚の言葉に骸はクフフと笑った。
「今更どうしたんですか?」
「ねえ、クリスマスどっか行かない?」
骸はそれを聞くと、
「どこ行きますか?」
骸も少し乗ってきた。
「当日決めるとか」
「当日になって決めるか…いいですね」
骸も渚の案に賛成してくれて、渚はクリスマスが楽しみになった。
「そう言えばあたしたちまだちゃんとしたデート行ってなかったね」

付き合い始めてからはデートと言うデートはまだしていなかった。

「クリスマスが初デートもいいと思います。」
骸が微笑んだ。
楽しみにしてくれてるといいな。
ただただそう思った。



クリスマスまであと少し…。

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