13
「ちょっ…骸…?」
キスされるのか…と言うところで、骸は渚の首筋に顔を埋めた。

「はっ…」
温かい吐息に、変に跳ねてしまう渚。
「む、骸どうしたの?」
いつの間にかお互い指先を絡めていた。
そこから伝わってくる動悸。





「渚…ごめんなさい…」
「え?…っ!?」
そのごめんなさいの意味を聞こうとした渚だったが急に視界が回る。

背中に少しの衝撃。
骸に床に押し倒されていた。

「えっ…何…」






  。











……………………………え?

今ふと柔らかい唇の感触。

ドキドキドキドキ。
すぐ目の前に骸の顔。

目は潤んでいて、影でよくはわからないけど、たぶん顔は赤い。
骸は渚の頬を撫でて、またキスをした。

ドキドキドキドキ。

鼓動が速くて速くて苦しいくらい速い。


骸は渚を見て
「君には嫌われたくなかったのに…」
「骸…?」

骸はそう囁いて、渚のその言葉への不安をよそにまた顔を落としてきた。

だけど今度のキスは違い
「ん…」
優しさは残っているけど、少し強引で濃厚な口づけ。

ドキドキドキドキ。

何か、何か熱い。

まだ触れてる唇が言った
「…止められなくて、」

ごめんなさい。

そして骸の手は
「っ…」
渚の腹を撫でるようにして服の下を這っていく骸の手。
それがぞくぞくして、何か変な感覚に襲われる。
さっと簡単にはがされてしまったタンクトップ。
骸は渚の首筋にキスしながら下着のフックを取った。

そこで渚が声を出す。
「まっ…待って…」
骸はその声に一瞬だけ反応したけど、骸は
「ごめんなさい」
と、また謝った。

渚は眉間にシワを寄せたが、何だか骸が相手のせいか、変な気持ちになって、拒めない。

下着は取られて、表れた膨らみを骸が揉みはじめる。
「やっ…やめ…」
骸は片方の蕾を舌で転がす。
そして骸の手は脚に伸びた。

さら…と撫でるその手は優しくて気持ちいい。
だけどすぐに内股、下っ腹というふうに手が流れていく。

自然と開かれた脚。
「ひゃ…」
骸が筋を撫でると渚も反応して声が出た。
"出した"のではなく、"出た"のだ。

「やっ…何、何か違…」本当に何かおかしい。

これなのだろうか…?"気持ちいい"って。
やがて、指は下着をくぐり中に入れられる。

ぴちゃぴちゃとわざと立てられる音に真っ赤になった。
「渚…」
「んぃゃっ…」
再び唇に来られたと思うと、ぬるんと細い指が入ってきて体が反れる。

痛くない。
でも、いつもと違う感覚で、やっぱり怖い。
だけど…
指が動かされ、脚がまた自然と開く。


声が出る。
もっと、と欲が溢れる。


そして気づくと骸のものがあてがわれていた。

骸はまた今日何度目かのごめんなさいを言うと



…っ


と、表現しようない音とともにゆっくり入ってくるそれ。

「はぁっ…」

いつも大嫌いなこんな行為。

だけど、

「動、きますねっ…」

「ぇやっ…!!」
静かな部屋に響く骸と渚の息づかいに喘ぎ声と肌のぶつかる音、そして水音。

「いやぁああ、ぁあ…ぁあ"っんん…!」
これが"気持ちいい"のだろうか…。

だんだん速くなる動き。
気持ち良すぎて涙が出てきてる。
だんだん暗くなる視界。

骸。

骸で頭がいっぱいになった。
こんな行為で気づかされるなんて。




骸、


  す

 だ







「…んっ…くぅっっっ…!」

初めての快感に渚は気を失った。

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