おはなし | ナノ
人形芝居8



「そういえば伏、最近委員会はどう?」


何度目かの帰省の折、私は膝の上に座る伏に何気なく聞いた。
例の不運な委員長や、影の薄い先輩、ツンデレな先輩、トラブルメーカーな同級生の話をしてくれるものだと思っていた、ら。


「粉もんさんにお茶を運んだりしてる」
「粉もんさん?」
「くせものの粉もんさん」
「くせもの…くせも……曲者!?」
「正解〜」
「く、曲者って大丈夫なの伏!?酷いことされなかった!?」
「粉もんさんはくせものさんだけど、酷いことはしないよ?」


一緒にいるととってもスリル〜と嬉しそうな伏木蔵の姿に、とりあえず大丈夫そうだと胸を撫で下ろした。あまり危険なようなら、学園の方で近づけさせない、はず。
いくら忍者の学校とは言え、まだ身を守る術すら知らない子どもを危険人物と共にはいさせないだろう。私は不安を押さえつけて、伏木蔵の土産話を聞いた。



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