おはなし | ナノ
果たして真実とは
可愛いあの子が泣いた、泣いた、俺のせいで。
得体の知れない天女。色の実習用の『教材』にしたらどうですか?、なんて学園長に言ったあのときの俺、爆発しろ。
あの子が俺よりも委員会の先輩を慕うから、その先輩が色で堕落したら幻滅するんじゃないかと浅はかな嫉妬心で計画・実行。
奴が彼女を意識するように裏でぎゅんぎゅん手を回した結果がこれだよ!
俺みたいな屑には眩しいほど清らかな心を持つあの子は、見る間に天女に溺れた奴を見捨てるでもなく、上級生のいない委員会を気丈に支え、そして今、遂に決壊したダムのように涙を流している。
清水のごとく溢れ落ちるそれに舌を這わせたいが、そもそもの原因である俺がそれをしてもいいものなのだろうか。
いいや、よくない。
天使が穢れる!
いやある意味それも美味し…げふんげふん。
とにかく俺に出来ることは、自らが蒔いて今や毒々しく開花したあれやこれやを収穫したり間引いたりして可愛いあの子の憂いを晴らすことのみ。
待っててね今すぐ天女放り出して全員殴り飛ばして奴には女のえげつなさをこれでもかと説いてくるから!
【Q.可愛いあの子は本当に天使だったのでしょうか?】
名前先輩が慌てながら去っていった後、ぼくはにやりと笑みました。
本当は能天気で世間知らずな天女も仕事を放り出した委員長も全部どうでもよかったのですが、それではせっかく名前先輩がぼくのために計画して、今、ぼくのために全て終わらせてくれようとしている意味がありません。
これを機会にもっと名前先輩に近づいて、今以上にどろどろに愛してさしあげねば。
そうすればあの方はぼくが心傾けたと喜ぶし、ぼくはあの方を手に入れられる。
ああ、名前先輩、貴方の身体中を嘗め廻し秘所を探り奥の奥まで暴いてさしあげられる日が待ち遠しくてたまりません。
【A.変態鬼畜外道の策略家です】
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