【壱】土方十四郎は長い長い、夢を見ていた。 否、夢、ではないのかもしれない。 ただ、夢、であってほしいとは願っていた。 何時間たったのか、何日たったのか、それとも、何年たったのか。 夢なのか現なのか。 現だとすれば、現実味があまりに薄く、夢だとすれば、やけに生々しい。 想像すらしたことのなかった己の有様。 粘ついた水音と、 ケモノのように興奮した息遣いと喘ぎとも呻きともつかない音。 信じがたいことにその音らは土方自身の身体とこの場にいるもう一人が作りだしている。 ここは箱の中。 狭い閉鎖的な空間に押し込められて、非日常的な時間が綴られ始めて、繰り返される緩慢な時間。 この箱の中では、『主』にすべてが支配され、管理され、土方に真実を知るすべは見当たらない。 静寂と、 闇と、 自分の中に打ち込まれた灼熱の楔。 久遠に続くかと思われる時間を武装警察真選組の副長・土方十四郎は過ごしていた。 始まりの日。 賓客の警護に土方をはじめとする真選組は着いていた。 幕僚たちの厭味や蔑みを受ける時間は苦痛以外の何物でもなかったが、それさえやりすごしてしまえば、大きな問題はなく、スケジュール通りに事は進んでいたのだ。 ところが、ようやく賓客を乗せた宇宙船も無事に出立し、真選組も撤収を始めた後のことだ。 事態は一変した。 長い長い一日も終わりを迎え、多少なりとも気が緩んでいなかったとは言い切れない。 近藤に喫煙スペースに煙草を吸いに行ってくると伝え、土方は隊を離れた。 夕方のターミナルは、これから他の星に向かう船を待つ者、今まさに到着したばかりの者、出迎え、見送り、あらゆる人種と物が溢れ、雑然としていた。 土方は火のついていない煙草を口にくわえる。 構内は禁煙で火を付けることが出来ないため、プラプラと揺らすだけにとどめ、足早に喫煙スペースへと急いでいた。 その時だ。 「!?」 爆発音が周囲に振動した。 同時に煙がフロアにたち込め始める。 警備対象の船も幕臣もすでにターミナルは離れている。 タイミングを逃しただけで、爆弾は仕掛けられていたのだろうか? ただの事故か、テロか。 すぐに警報と、消火設備が発動し始め、辺りは混乱に陥った。 乱れる人の波。 あちらこちらで物がぶつかり、倒れる音。 濛々と増え続ける煙は凄まじいが、幸いなことに火の手は見当たらない。 土方はフィルターをぎりりと噛みしめて、煙から逃れようと走る人の波を逆走した。 組の指揮は近藤が取るから大丈夫だと信じ、爆発が起こったであろう中心部へと。 袖を口元に充てて、突き進めば、火元は土方が向かうはずであった喫煙スペースのようだった。 目を細めて、被害者がいないか探るが、換気扇の機能よりも煙の勢いの方が激しく、視界が悪い。 が、煙の向こう側で何か動く気配があった。 金属が焼ける音と大きなものが倒れる音、その間に微かではあるが、分煙室のガラスを踏み締める音が聞こえた気がした。 「誰かいるのか?!」 船を待つ一般人が巻き込まれていてもおかしくはない。 土方は袖を口元から少し放し、呼びかけながら更に近づく。 煙が、空気が、揺れた。 「!」 殺気の類ではなかった。けれど、明らかな闘気に身体が反応する。 意識よりも先に身体が反応し、飛び出してきた人影に向かって刀身を繰り出した。 確かに斬った。 経験上、間違いない間合いであったというのに、手ごたえはなく、剣先は大きく振り切る形で影のみを通り過ぎていった。 影だ。 黒い影だけのようなモノを、愛刀は断つことなく、通り抜ける。 「何っ?!」 すり抜けて、ぐんっと近づいてきた影は土方自身と重なった。 直後、土方は、くらりとした眩暈に襲われ、意識を失ったのだ。 その後、意識を取り戻した土方が最初に認識したのは闇だった。 次に、自分が仰向けで横たわっている場所は洋式の寝具のようだということ。 慎重に身体を起こす。 寒くもないが、暑くもない。 煙で喉を傷めた他に痛みらしい痛みは感じず、五体は満足に存在しているようだった。 真っ暗な中、状況がつかめず、闇に目が慣れることをしばし待ってはみたが、窓ひとつない閉鎖された空間ではさほど状況は変わりはしなかった。 じゃらり 金属がこすれる音がすぐ間近で聞こえた。 首に何か着いている。 おそらくは首輪。 太めの鎖が付けられた首輪だと予想をつけた。 真っ先に考えたのは、ターミナルの一連の騒ぎは攘夷浪士によるもので、土方はまんまと一人捕らえられてしまったという事態。 しかし、それにしては静かだと思った。 椅子に縛り付けられているわけでも、足枷を付けられているわけでもない。 手さぐりで確認する限り、首輪の鎖で土方と寝台を繋いでいるだけ。 しかも、手繰り寄せた鎖は、それなりの長さをもっているようだった。 試しに、寝台から足を下ろしてみる。 どうやら、靴は脱がされているようであり、靴下越しに床の様子が伝わってきた。 深く、沈むような暗がり。足に触れたのは、固い石の感触。 畳でも、木の板でもなく、かといって、打ちっぱなしのコンクリートでもない。 どちらかというと、大理石や御影石といった石を磨いて作り上げたような無機質な質感。 寝台近くに靴と隊服の上着はないようだ。 携帯ももちろんだが、上着に入っているはずの煙草がないことが痛いなと何処か呑気に考えた。 おそらく、これは攘夷浪士の犯行ではないだろう。 そちらの関係であれば、すでに命をとられていてもおかしくない。 また、交渉の材料に使うつもりでまだ生かしているのであっても、もう少し身体を拘束され、無傷ではいられないはずだ。 では、なんだ?と土方は闇の中で目を眇めた。 近くに人の気配はない。 腰を上げ、手さぐりで鎖の届く範囲を歩いてみる。 床には凹凸が無いようで、つまずくことなく、壁まで辿りつくことが出来た。首に付けらた鎖はそれだけの長さを悠に持っている。そのまま、土方は手探りで部屋の状態をなぞってみた。 「?」 四方を一回りしたところで、首を傾げた。 扉に、 窓の類に 継ぎ目に、 触れぬまま四辺を歩き切ってしまったのだ。 では、自分は何処からこの部屋に入れられたのだ? 天井か? 見上げるが、そこにも暗闇が広がるのみで見通しは効かない。 「ここは箱の中だ」 突如聞こえてきた声に咄嗟に腰に手をやるが、土方がどんなに手放そうと試みても離れなかった村麻紗はそこになかった。 「誰、だ?」 気配は感じなかった。 いや、現在進行形で感じない。 それでも、声は間違いなく前方から聞こえた。 「あぁ、そうか。お前からは『見えない』のか…なるほど」 聞いたことのある声だと思ったのは一瞬だけ。 記憶に引っ掛かった人物のイメージと重なるようで重ならない物言いにするりと判じかねたまま答えは霧散していく。 帯びている湿度と、何よりその奥に潜められた鬱々とした昏さが土方の眉を一層顰めさせた。 ぽうっと部屋がうっすらと明るさを持った。 明るさに慣れるために、数度瞬きをすると、男が、一人、土方の正面に腕を組んで立っていることが『見えて』きた。 何の特徴もない、白一色の洋装。 顔はわからなかった。 どういうからくりなのか、顔の辺りから上だけが暗いままで、判別が難しいのだ。 光源もわからなかった。 明るくなったといっても、電球や行灯の類は見当たらない。 ただ、薄ぼんやりと前が認識できるという程度。 様々な天人の技術を目にする機会を得てきたが、部屋全体が発光しているようでいて、そう言い切ることも難しい照明はそのどれとも違う。 そして、手さぐりで調べた通り、四方に出入口の類も見当たらず、予測した天井にもそれらしきものは存在しない。 目の前の男は、自分は、どうやって、この場所にいるのか。 「出入口はある。見えないだけというか、パスワードが必要なだけ」 土方の疑問を先読みしたのだろう。答える男の声は淡々としていた。 「てめェ…何者だ?」 次の疑問は声に出した。 特殊な環境に土方を捕らえた男は何者であり、何が目的なのか。 「…ここから出たかったら、当ててみろ」 「あ?」 問いの答えではなく、提案に片目を眇める。 「それが、ここから出るためのパスワードだ」 当てられるとは到底思えないけどね。 男はおどけて肩を竦めたが、後半はほとんど独り言のつもりのようであるかのように見えた。 とにもかくにも、命を直ちに奪うつもりはないらしい。 そのことが土方に余裕を齎す。 殺害でも、拷問でもない。 かといって、手の込んだお膳立てに油断はできない。 「総悟の差し金か?」 いつぞやの『地愚蔵』の事を思いだし、口に出した。 並行して、そうでない場合も想定する。 足のない、人外的なモノでないことを祈りつつ、土方は利き足を少しだけ引いた。 「はずれ」 顔の見えない男の口元に小さな笑みを見た気がするが、構わず、一気に床を踏み切り、殴り掛かる。 「気、短かすぎ」 鎖の長さは十分だった。 部屋を探った時に身体に不調はなかった。 相手の体格は、ほぼ土方と同格。 手元に、銃刀器は見受けられなかった。 だから、踏み切った。 にも関わらず、拳は男に届かなかった。 軽くかわされ、逆に腕を取られてしまう。 そのまま、首輪の鎖を捕まれて、放り投げられた。 「うわっ」 見た目よりもかなり馬鹿力らしい。 飛ばされた先は寝かされていた寝具の上。 体勢を立て直す間もなく、男の身体が土方のマウントをとり、鎖とともに両腕を拘束する。 革製らしい首輪がやや持ち上げられ、擦れ、ここに来て初めて痛みにもたらした。 「土方」 男は名を呼んだ。 その声色に息を呑む。 優しく、それでいて、絶妙な男臭い色気と、強さを含ませる声だった。 再び、最初に男を見た時に頭を過ぎった色が土方の中に再び浮かんでくる。 銀色だ。 けれど、坂田が土方を監禁する理由が思い当たらない。 元攘夷志士とはいえ、今は活動から離れていることは調査済みでもあり、土方自身が身をもって知っている。 「ここは普通の空間じゃない。主である俺が望むままに改装できるし、支配も出来んだよ」 「あぁ、だから、こんな何の捻りもない、空っぽの頭なりのもんしか出来ねぇんだな」 男の口調が変わった。 何故だ。 少しでも情報を得たい。 わざと相手を煽るようなセリフを選び、出方を見る。 こんな台詞を銀色の男、万事屋・坂田銀時に吐いたならば、容赦ない言葉の応酬が返るはずだが、この男は鼻で笑っただけであり、平静を崩すことはなかった。 「自分の状況わかってんの?」 土方の腕を押さえ込む手の平には体温がある。 けして、透けて通る存在ではなかった。 実体がないものであれば、対処のしようがないが、あるなら反撃のチャンスはあるはずだと思った。 しかし、顔は相変わらずわからないということは、生理的な不快感を絶えず抱かせた。 「てめェの目的はなんだ?名前を当てろってことは、俺は少なくともてめェのことを俺は知ってるってことだな?」 「それを言っちゃフェアじゃねぇだろ?でも、目的の方は、ねぇ…この体勢でわかんない?」 男はマウントポジションから少し腰の下げ、腰骨を足で挟む体勢まで位置に移動する。 「!?」 腕を押さえた、やや前のめりの姿勢になると男の中心が土方のものに重なった。明らかに興奮したことを知らしめる質量と熱が前後に擦りつけられ、身を強張らせた。 十代の頃は、そういう趣味の輩に絡まれたことはあったが、さすがにこの年になって、対象にされることになるとは思わなかった。 「やめろっ」 冗談ではない。 腕に、腹筋に、背筋に、兎に角、力を込めて、なんとか相手の下から抜け出そうともがくく。 口調は坂田のものにどんどん酷似してはきているが、坂田が土方を組み敷くはずはない。 「その反抗的な目も嫌いじゃないけど…」 男の拘束する力は強かった。 片手であるというのに、難なく土方の抵抗を抑えつけ、するりとスカーフを引き抜く。 それから、スカーフの白を眼前で意味ありげに翻した後、固く目隠しに使われてしまった。 「この方が、フクチョーさんも集中して俺を感じられるでしょ」 ベストのファスナーが下りた気配に続いて、ブチブチと引きちぎる音と小さなパーツが固い床の上を転がる音が響いた。 からからから…。 乾いた音だ。 ひんやりとした手の平が、首から鎖骨をなぞり、胸部へと差し入れられ、シャツのボタンが引きちぎられ、床を転がった音だったのだと気がついた。 「こん…の変…態野郎が!」 がむしゃらに暴れようとするが、手は鎖に搦め捕られていて、自らの首にダメージを与えてしまうだけだった。 「土方のここ、キレイだね」 「っ!」 きゅ 頬から、鎖骨を下っていった指が乳首を摘まれ、たっぶりとした唾液で舐め上げられる。 「感じるんだ?」 「んな訳っ!」 一方をクルクルと押し潰すように指で強くこねられ、一方を甘噛みされ、反論を続けられなかった。 痛みだけではない。ぞわぞわと悪寒ではない感覚が、脊髄を刺激していたからだ。 がりり 今度は鎖骨を強く噛まれる。 嘘だと思いたかった。 痛みだけではない、腰から脳髄に走る甘い戦慄は、目隠しをされ、神経が過敏になっているからだと思いたかった。 「勃ってきたぜ?」 ここも、ここも。 指で胸の突起と、スラックスの上から形を思い知らせるように中心をなぞられ、顔が朱に染まったことが自分でも判る。 「…っ」 ぎゅっ 痛みを伴う強さで雄を握られ、歯を食いしばって喉をそらす。 首輪が汗を吸ったためか、少し先ほどよりもしまった気がした。 「これで、どれだけの女の子、泣かせたの?」 楽しそうなのに、どこか不服さを含んだ笑い声で、スラックスを引き抜き、下着の上から揉みしだいてくる。 一枚減っただけであるのに、鋭敏に甘い刺激を享受する身体が信じられない。 せめて声は出すまいと唇を噛みしめた。 「気持ちイイでしょ?」 「クソがっ!」 ぐちゅぐちゅ。 気持ちなど良いものか。 ボクサーバンツが先走りで水気を含み、気持ちが悪いだけだと必死に思う。 「そのクソに気持ちよくされてるお前はどうなのよ?どこまで許すの?」 「許し、て、…ね…ぇ」 貪るような口づけと激しい手淫が与えられ、息がつまる。 唾液が、喉を伝う程に流し込まれ、舌が絡め取られ続ける。 根元を吸い上げるような刺激が下腹部にまで届き、鈴口から体液があふれた。 嫌だ嫌だと思えば思うほど、一度、快感の糸口を見い出だした身体は心の制御を離れ、暴走を始める。 「嘘つき」 男の指先が下着ごと先端を強く摘まんだ。 止められなかった。 瞬間、グチャグチャになっていた下着は更に水気を含み、汚れていく。 「自分がどんな格好してるか、わかる?」 地肌を這う男の手が目隠しをされていても状況を伝えてくる。 引きちぎられて半端に肌蹴たシャツ、湿った音をたてる下着と陰茎。 脱がされる下着が太ももを通過する際にべたりと白濁が塗り拡げられ、醜態を意識せざるを得なかった。 「死…ね…!」 「腹上死させてくれるって?情熱的ぃ。でも、まぁ…今日は初日だからね」 「ひっ」 男は唯一下半身に残った靴下のゴムを悪戯してから、膝の間に身体を置き、とぷとぷと何か液体状のものが土方のむき出しになった中心にかけた。 「土方くんは痛いの好きかもしれないけど、突っ込む俺が痛いのは嫌だから」 「?」 思考がついていかない。 いつか攘夷浪士の手の内に落ちて、拷問を受けるかもしれないという覚悟は常にあった。 薬に耐性をつける訓練もそれなりにしているが、このような状況はあまりに想定外すぎた。 つつつ、つぷり ぬるぬるとした感触に紛れて、長い指が双玉の後ろをなぞっていき、あらぬところに滑り込んできた。 「ふ、ざけんなっ」 「ふざけてないよ?これは主である俺の願いであり、お前の望みでもある」 「馬鹿なこと…うわ」 ぐずぐずと滴り落ちる液体が内壁に浸透し、奇妙な感覚を呼び起こし始めていた。 「俺が何故こんなことするか、根本は何処にあると思う?」 「な…わか…るか…」 ぐにぐにと内診されるような感触に集中力を持って行かれ、思考が乱される。 痛みはないが、誰にも触れられたことのない奥まった場所を触れられる感覚は表現のしようのない落ち着かなさをもたらした。 「二本目」 「やめ…」 一本目に添わせるように侵入してきた二本目の指が拡げるような動きをする。 擦るような動きと、秘めたる部を暴くための動き。 注ぎ足される潤滑剤の生々しい水音。 「俺は土方を独り占めしたいんだよ」 「はっ」 何か言葉を紡ごうとすると、とんでもない声が出てしまいそうで、荒い鼻息を零すしか出来なかった。 「お前の望まないことをしたいわけじゃない」 こんなことを望んでいるわけがない。 なのに、何故、箱は土方の望みを叶えているのだと男は言う。 相反する望みであるのに。 譫言のように落ちてくる男の言葉は確かに脳に伝わってくるのに、理解できない。 「矛盾してんだ。お前も、俺も。 お前は毅然と立ちつづけたい一方で、 どこの誰だかしんねぇけど、本当に望む相手になら溺れたいんだろう? だから、この状況が許された。 俺は『真選組の土方十四郎』の姿が好きなくせに、 こうやって、俺自身の手でぐずぐずになってるお前も見たかった」 己の望みと、土方の願望をも叶えられるように、 箱は物質を、映像を、感覚を用意する。 三本目、指が増やされた。 更に尺を取るように這いまわり、押し広げ、こすり続ける指。 嘘だ、嘘だ。 狭い内壁が男の指を喰む現状を土方は受け入れられていなかった。 「でも、現実には真選組と近藤が一番上だし、 この先ずっとお前が繋がりたいと思う対象に俺が含まれることなんて、きっとない」 だから…? ちゅぽん 引き抜かれ、まるで名残惜しそうな音を鳴らす自分の身体が忌ま忌ましい。 「だから、こじ開ける。お前を壊すことになっても」 空洞が出来た場所に灼熱の塊が触れてきたのがわかり、必死で身をよじる。 だが、両足をがっちりと両脇に挟まれて、叶わない。 「ごめんな」 おそらく、十二分に慣らてはいたのだろうが、衝撃の大きさは予想以上であった。 ぽこりと弾力のある切っ先が肉を分け入って押し込まれる圧力と激しさに土方は声にならない悲鳴を上げたのだ。 『頻闇の函―壱―』 了 (3/5) 前へ* 【 】目次 #次へ栞を挟む |