うれゐや

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【献上品・企画参加】 | ナノ




役人は屯所跡地へと入っていった。

外部の者、不審者を呼び止める隊士はいない。
自分たちにとって大切なこの場所に勝手に入るなと、舌打ちして土方も飛び込んだ。

昨日は屯所の建物の中に入らなかったが、門塀と同様に内部もかなりのダメージを受けている。
隊士が出入りする玄関も埃と砂でまみれていた。
廊下の柱も所々、折れ、それに伴い瓦屋根も重さに耐えかねて落ちてきている。
障子は外れ、庭木は無残に枯れ果て、隊士たちが鍛錬していた場所も雑草が背を高く伸ばし、地面が見ない。
略奪されたのか、掛け軸や壺の類も姿を消していた。

「クソ…」

場所を、物を永劫に留めておこうと思う気質は土方にはない。
大切な場所は護るべきものがある場所。
それでも、住み慣れた場所の痛々しい変わり様に臓腑が焼ける様に痛んだ。

待っている。
この場所を己に見せたくて、きっと、あの男はここに来た。
きっと、鈴は男を追わせるために鳴った。

何が味方で、何が敵か。

一度、手の中の刀を握り、感触を確かめ、土方は足元に散らばった木片やごみを避けながら更に、屯所の奥へと進んだのだ。





予想通り、役人の姿をした男は土方を待ち構えていた。

いつも、そこで朝礼をしていた場所で。
いつも、大きな捕り物や伝達事項がある時には襖を取り外し、大きな一間として使っていた場所で。
いつも、その上座に近藤が座って、おおらかな笑顔を降り注いでいた場所で。

その場所で男は座して待っていた。
黒紋付きの羽織姿に役人かと思っていたが、よくよく見れば、紋はついていない。
着物も白かと見間違えるほど淡い浅黄色一色。

「てめェ…」

顔に見覚えはなかった。
記憶にある手配書の中にも似た人相書きはなかったと思う。

平坦な顔だ。
地味、という意味では山崎ほどではないが、これ、といって特徴を言い示せと言われると困るような何処にでもある顔だった。

「土方さん、全ては貴方が望んだことだというのに、全くもって
 貴方ときたら困ったお人だ」

きゅいぃと不自然に細められ、つり上がった男の目を真っ直ぐに睨み付ける。

「てめェ…誰だ?」
「おや、お分かりになって追ってこられた、というわけでもないのですか。
 では、こちらの姿ならお分かりになりますか?」

男がざっと畳の上を回転すると、衣裳が変わった。
真っ黒いフードの付いたマント姿。
昔ながらの辻占ではなく、水晶やカードを使った占いを生業にした人間がよくしているような格好である。
変わった衣裳と顔を記憶と照らし合わせるが、思い当たる名前は一つも浮かんではこないままだ。

「これでも、お分かりにならない?なるほど…そういうことですか」
「オイ!」
一人、納得したらしい男に自分の問いに答えろと苛立ち、声を荒げた。

「貴方、まだ、私に『出会う前の』土方さんですね?これは困った」
「出会う…前?」
「そう、私と貴方が出会うのは、この時代から見て、3年と少し前のことになるかと…」
「てめェの仕業か?」

逆に半ば問いかけ、半ば確認という風な返しを得て、声を今度は潜める。
隠すでもなくあっさりと思案顔の男は2年後、土方の死に関係しているということを認めた。
何より、男は土方が過去から来たことを何の違和感もなく受け止めている。

「仕業、とおっしゃる意味がどの部分を指すか、理解に苦しむところですが…
 そうですね。近藤勲という首と土方十四郎という首、跳ねられる筈の首を
 すげ替えて差し上げてあげましょうと言ったのは私です」
「すげ替える…」
「そう、首ひとつでどこまで世が乱れるか、というゲームの為に」
「っ!」
初動が分らなかった。
ひゅんっと何か飛んできた気配だけを土方の動体視力は捕え、咄嗟に後ろに飛びずさっただけだ。
顎が数ミリ、紙で切ったかのようにぴりりと痛む。
手で拭えば、痛みが教える通り、細い細い刃で斬られていた。
剣圧ではない。
確かに刃があてられたと土方は刀を握り直す。

「死神のコスプレのつもりか!てめっ!」
いつの間にか、男の手には衣裳によく似合う大ぶりの鎌が握られていた。

「死神?とんでもない。死神は決まった命を決まった順に回収するだけです。
 私は夢を渡る者。そして夢を喰らう者」
「夢だと!」
ガンっと鍔元で振り下ろされる鎌を受けた。
押し返そうと腕に力を入れるが、容易ではない。
近藤や原田といった体格の良い剣士ほどではないにしても、土方も鍛えている。並みの相手に力技でそうそう押し負けるということはないというのに。
歯を食いしばる土方に対し、相手は息を切らすこともなく淀みなく答えた。

「そうですねぇ…どうせ名など必要ないのですけれど、
 便宜上『夢魔』とでも仮に名乗っておきましょうか。
 『獏』という動物の伝承もあるようですが、微妙に意味合いが違いますので。
 まぁ、簡単に言えば、私たちの種族の糧は悪夢でしてね」
鉤状になった鎌が頬を今度は傷つけた。
腕の力だけではと、身体を捻りながら蹴りを入れる。

「私、仲間と賭けをしました」
「賭け…」
「それぞれ、くじ引きをして星を選ぶんです。
 一応ある程度同じレベルの知能、文化をもった夢という産物を見ることが出来る星という
 最低ラインの条件をクリアした星々を」

土方の刀が空を切る。
夢魔本体にあたりはしなかったが、脇の下を突きは通りマントを突き刺す。
それを上に切上げ、腕を断ち切ろうと手首を返した。

「そこで、悪夢の種を撒くんです。
 いかに最小の種でどれだけ大きな悪夢を成長させることができるのか、というゲーム」

夢魔は下がるでもなく、逆に一歩前に出る。
手首が脇に挟まれ、至近距離から鎌の柄が土方の肩を打った。

「おや、すみません。うっかり傷つけてしまいましたか」
「このっ!」
痛みと共に痺れが襲うが、強引に頭突きで返した。
不十分な体勢からの反撃は大した威力を得られなかったが、土方の手首を捕えていた脇はかすかに緩む。
チャンスを逃すことなく、土方は再び刃を返して今度は身を引きながら夢魔の胴を斬った。

「私、貴方に種を撒いたんです。いや、貴方からしたら、撒かれる予定というべきか」
夢魔の言葉にまさか自分が原因ではないだろうかと己の中を掠めた想定を思い出した。

「そうだそうだ。土方さん、坂田さんとはもうオツキアイ始めました?」

あばら骨を断ち切ることは出来なかっただろうが、それなりの出血を伴うであろう裂傷を気にするでもなく夢魔は淡々と土方にまた問うた。

「あ?」
「まだなんですね…貴方をここに送った人間の意図が読めてきました」
「てめェ一人で納得してんじゃねぇ!」

生き物の急所は大抵の場合、身体の中心線上にあることが多い。
相手がどんな天人なのか、狐狸妖怪の類なのか知れはしなかったが、土方は相手の胸部を狙って再びついた。

一打を入れる為に踏み込んだ足。
どんっと、夢魔の身体は今度は避けることなく土方の剣をその身に受ける。
受けて身体は奇しくも近藤がいつも座す上座、さらにその奥の床の間に串刺しになった。

「丁度いい、この方がゆっくりご説明できる。土方さんもおかけになりませんか?」
「誰が!」

串刺しにされながらも夢魔はやはり平然としていた。
痛覚がないのか、確かに血液は流れているものの、まったく致命傷を与えた、という実感はない。
剣で斬れない「もの」の存在に、ぞわりとする。
突き刺した刀を引き抜く気にもなれずに、土方は一歩退いた。

「お座りになりません?では、どうぞそこで。
 私はこの星を引き当ててから、しばしの時間、観察しておりました。
 如何にたくさんの良質の悪夢を引き出すか。
 幸いなことに仮初めとはいえ、一見泰平にみえる程度には市井は落ち着いている。
 ならば、その徳川の世をいかに混乱させ、壊滅するのか。
 天導衆ではあまりにあっさりと事が運びすぎる。
 すでに動き始めていた対抗勢、一橋や高杉だけでは足りない。
 そこで、鍵を市井に探しました」

夢魔には何か見えているのか、土方ではない、虚空、はるか遠くを見るような瞳で雨漏りを繰り返し、朽ちて黒ずんだ天井を見た。

「坂田銀時と万事屋、真選組と土方十四郎。
 腐れ縁で結ばれた万事屋と真選組。
 それぞれの核となる二人が関係を変えそうだと知った時、私は勝ちを確証しましたよ。
 待ちました。なに、ほんの数年です。
 白夜叉とかつてよばれた吉田松陽の弟子の一人と真選組の副長が親しくなるまで」

戻って来た夢魔の瞳は空洞だった。
確かに瞳は入っている。
けれども、なにも何処も見ていない。
淀んだ、底なしの空洞だけが横たわる瞳が土方に向けられていた。

「土方さん、貴方は真選組のみならず、坂田銀時という更に皆の心のよりどころと
 なる指標にも影響を与える存在になり始めた。
 それを待ってから、ゲームの仕込みを、小さな悪夢の種を。
 己を犠牲にしても護るべきだと強く思っている人間、近藤勲という人間が
 不本意な最期を遂げるという悪夢の種一つを」

がらんどうの瞳であるのに、口端だけは左右対称に上がっている。
微笑んでいるのか、嘲笑っているのか。どこかの仏像を思わせる表情に土方は鼻先に皺を寄せた。

「何度も見る悪夢。
 近藤が近い将来、拉致され、首を刎ねられるという悪夢を貴方の勘が胡散臭いと
 感じる前、ちょっと不安に思い始めるタイミングで、尋ねました。
 よく当たると評判の占い師の姿で、
 『もしや、悪夢に最近魘されていませんか?』
 『もしも、貴方が、望むなら夢違えしてさしあげましょう』と」
「夢違え…」
「えぇ、悪夢を見た時に、それが正夢にならないよう行うまじないの一種。
 ただし、私が施せば近藤の首を助ける代わりに他の首が必要にはなるが、
 助けられないこともないと。貴方は辻占の戯言だと信じてはいないようだった」
夢魔がいう土方の行動は確かに己のものと当て嵌まる。
街中で怪しげな占い師に声を掛けられて、そうそう信じるはずも無い。
逆に職務質問をするか、あとで攘夷浪士とのつながりを探るだろう。

「けれど、小さな不安の種が貴方に言わせた。
 信じちゃいないがと前置きの上で『俺の命で近藤さんの命を護れるなら』」
「!」

だが、戯言だと思うからこそ、信じていないからこそ、余興、言葉遊び程度のつもりで。

「あとは、貴方の見た悪夢が現実に起こるお手伝い。攘夷浪士に局長拉致の毒を一滴」
 そうして、貴方が己の首を晒されれば完了、の筈でした」

土方の悪夢が、
大量の悪夢を呼び起こすことに使われた。
溢れんばかりの悪夢を食すためではなく、ゲームの為に。

「はず、だったか」

慎重に言葉を選んだ。
相手は説明するといった。
それが真か偽かは別として、全てを聞かなくてはならない。

「えぇ、貴方が死ねば真選組の攘夷浪士に対する怒りは留まるところを知らぬものになる。
 そして、高杉と手を組んでいると知れた一橋派ではなく、茂々側に確実につき、
 敗退する。猛将はいても、それを配備する智将を欠いた軍。
 簡単に崩れていった。
 また、坂田銀時も恋人喪失という失意のうちに戦いに巻き込まれ、傷つき、
 さまざまな窮地と決断を迫られることになる。
 貴方が私との口約束を信じ、近藤の身代わりになることを抗わなければもっともっと…」
「だが、俺の生死は不明。混乱は確かに起こったが
 決定打にはなりえなかったということか…」

夢魔の言葉。
土方をこの場に呼び寄せたであろう者の思惑。
判じ違えてはならないと、神経を細く尖らせて集中する。
銀時も、真選組もそれほどやわではないと言う反論はひとまず置いた。

「坂田銀時という希望を引き寄せる磁石は健在。
 真選組の残党も捕えられた局長を奪還すべく貴方を探すという希望を持ったまま…
 貴方にお聞きしても無駄だとは思いますが、貴方何を画策していたんです?
 時折貴方のことが『視えない』ことがあった。
 波長を完全に合わせることはとても集中力がいることですから、
 さして気に留めていなかったが、今思えば、おかしいのです。
 あの時、希望が完全に断ち切られるはずだった時間前後、
 私が一番楽しみにしていた瞬間、繋いでいた貴方と私の夢が遮断されて
 「鑑賞」することができなかった。しかも、貴方は私の夢を渡って、ここにきた」
「希望…」
「どちらにせよ、首が足りないのですよ」

夢魔は動いた。
突き刺さる剣を物ともせず、むくりと動き、鎌を振るう。
同時に、土方も夢魔に突き刺していた刀を引き抜く。
土方は一歩間違えば、足を斬り落されていたであろう刃を避けることが辛うじて出来た。

夢魔にとって誤算であったのは、土方が3年前に己の想定した悪夢通りに死ななかったこと。


だから、待ち伏せていた。


「今から、自ら俺の首を狩るってか?」
「いえ」

もしも、と土方は仮定を組み立てる。
今日、この場に己がいる理由が、今、この時の為だとしたら。
土方を呼んだのはやはり「土方」だ。

悪夢を断ち切らせる。
その為に。

未来の土方はおそらく夢魔の言葉を気休め程度にしか信じていなかった。
信じてはいなかったが、不安には駆られただろう。
ならば、どうするか。

いざとなれば近藤の身代わりになることに迷いはない。
けれども、むざむざと晒し首になるつもりもない。
片腕になろうと、血を流そうと、立ち続けられるうちは戦うべきだと自分なら考える。

万事屋での夕べの話では3年前の土方は既に何か、夢魔の存在を、情報を得て、対処しようと動いていた。

夕べの夢の通りであれば、2年後の土方を拉致した攘夷浪士は土方の首を晒すことなく倒された筈だ。

でも、夢魔の呪いを完全には跳ね返すことは出来なかった。
生き残った土方も銃弾に倒れてしまった。



「土方!」

飛び込んで来た存在を背後で感じる。

「5年前の貴方が死んでは、やり直しも悪夢の拡大も出来なくなってしまう」
「万事屋!」

土方は察した。
不本意だっただろうと思う。
それでも、土方がやわではないと、折れることのないと信じる男に2年後の土方は希望を託した。

希望を。
夢魔は銀時を手にかけようとしている。


「夢を渡ってきた貴方を殺しても意味はない」

そう、意味がない。
完全ではない。

希望を消す。
土方が5年後も生きているという可能性という希望。
坂田銀時という存在が周囲に与える希望。

土方と夢魔の夢は繋げられていると言っていた。
元の時代に戻った時に記憶は明け方の夢の様におぼろげにしてしまうつもりなのだろう。


夢魔はゲームをコンプリートさせるために、必ず、首の数を揃えようと、絶望に彩りをくわえようとこの場にやってきた。

身を潜め、生き抜いた土方が、近藤の処刑を前に出てくれば、遅くはなったが土方の首を落とせばよかった。
真選組の面々を、銀時を絶望の底へ導くために。
出てこなければ、近藤の首を落とすことで沖田や山崎に対する希望を完全に摘み取ることができる。

だが、ふたを開けば、夢を渡って、過去の土方がやってきた。
さらに、2年後の「その時」を夢魔の目から隠した力、助勢の存在。
夢魔の知らぬ土方の護りを測り損ねていた。

結果、夢魔は急遽「首」を選択し直す。

「ぼやっとすんな!つまんねぇこと考えんな」
「うるせぇ!」
割って入った銀時に土方は怒鳴り返す。


待ち伏せていたのは夢魔ではない。

待ち伏せていたのは、『土方』だ。
5年後、土方の生死を確認に来るであろう夢魔の待ち伏せる為に過去の土方を送った。

土方のシナリオ。
過去の自分にさせたかったことは二つ。

近藤を縛から逃すこと。

そして、5年後の土方は既に亡き者と知れば、夢魔の狙いは銀時に変わる。
その銀時という希望を5年後の世界から排除しようとすることを阻止すること。

過去の土方を夢魔は殺したくないはずだ。
そこに勝機を求めた。

万が一それが叶わずとも、最悪の場合、この場で土方が死ねば。
全てが起こる前の自分がいなくなれば、深くかかわる前の銀時の痛みは軽くてすむ。
強い男は優しすぎる。
また、真選組も土方がいないという環境に慣れるまでの時間を、沖田を軸とする新体制を整える猶予を得ただろう。

だが、土方がこの場で死ぬこと。
銀時はそれをつまらないことだという。
銀時に言われると癪だが、銀時に言われるからこそ痛い。
簡単には死ねない。

「こいつ、倒して俺は帰んだよ!」
「はいはい、さっさと片付けて帰りやがれって」

幾重にも「希望」を見出せるように。
己の不始末は己の手で。
抗う。
目の前に茨があろうと、有刺鉄線があろうと、抗って、斬り払って、乗り越えてみせる。

「オイ!」
土方は呼ぶ。
夢魔に対してでもなく、銀時に対してでもない。
返事をするように、ちりりんと鈴が近くで鳴った。

夢魔の鎌は柄が刀に比べて長い。
弧を描いた刃は槍のように突いてくるのではなく、文字通り、首を、腕を刈りにくる。

「ミツバ!」

鈴を鳴らして、この場に導いた相手を呼ぶ。
相手は姿も声もあらわさぬまま、宙に茶色く、細長いものが落としてきた。
土方は落下物を掴み、迷わず愛刀の方は鞘に納めた。

一瞬だけ銀時と視線が絡まった。
驚きはしているものの、戦闘自体から意識は外さない。
柔軟な動きで鎌を避け、洞爺湖を振るっていた。
土方は小さくうなずき、擦り切れ、土足で踏み荒らされた屯所の畳を踏み切る。

鎌の弧を身を沈めて躱し、掴んだもので思い切り一点を狙う。

首。

手元の得物では切ることはできない。
けれども、真っ直ぐに渾身の力を込めて前に押し出せば、綺麗に突き刺さった。

洞爺湖と彫られた木刀が、2本。

手ごたえはあったが、血しぶきは上がらない。
しかしながら、今度は腐った肉に突き立てたそんな感触のあと、一気に夢魔と名乗ったソレは崩れ落ちる。

ゲームのようだ。
星を舞台に、命で遊んでいた「ソレ」はソレ自身もゲームで負けたキャラクターの行く末のようにあっけなく、藻屑になり果てた。




『そして、−伍−』 了





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