私の日課は手帳に日記を書き込むことである。今日あった嬉しいこと、嫌なこと、どうでもないこと、何でも書き込む。時には絵心のないオリジナルキャラクターを書いたりして、毎日のページを彩っている。それは私が生きている、何か思っている記録である。読み返して思い出を反芻して、また一日を書いて、読んで、書いて。書き始めた時よりも、少し分厚くなった手帳になった時、私は目頭が熱くなる。とうとう落ちた涙がページを滲ませる。油性ペンではないからあっという間にぐちゃぐちゃになる。急いで手帳を抱きしめて声をあげて泣きじゃくる。
私の異変に気付いた男性はそっと抱きしめてくれる。温もりは知っているのに誰かわからない。私は私しかわからなくて、その私の心は彼を好きだと叫んでいる。
やたらと手帳に書いてあるヘタクソな自転車や彼をモチーフにしたキャラクターがやたらと胸に刺さって、懐かしくて、愛しくて、辛い。それでも私はまた彼の隣で日々を綴るのである。



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