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「あれ、クラウド遅いわね」
セブンスヘブンのキッチンでティファは時計を眺めた、いつもならクラウドはもうとっくに帰ってきていい時間のはずなのにまだ帰ってこないから疑問に思っているだろうティファに私は思い出したように言葉を重ねた。
「なんか追加の仕事ができたとか言ってた」
だから今夜は遅くなるとさっき電話がかかってきたような気がする。ティファはじゃあ夕飯は作り置きしとかなきゃといってお皿を洗い始めたので私もお皿洗いを手伝った。
「そろそろルナとクラウドもこの家出てっちゃうのかしら」
急に吐き出されたティファの言葉に目を丸くして、えっ!っと品のない声を出してしまった、それはいったいどうゆうことなのだろうと考えていると付け足すようにティファは口を開いた
「だって、二人だけで暮らしたいでしょう?」
「やだやだ!ティファと離れたくない!それにクラウドと二人っきりなんて死んでもやだ!!」
必死に否定したのにティファは面白そうに笑っている。こっちはそんなのやだよ、クラウドと二人っきりになったらどうなるかわかんない、マリンとデンゼルとティファと平和に暮らしてたいよ。
「なに言ってるのよ、貴方は嫌でもクラウドは絶対賛成だと思うけど」
クラウドの意見はどうでもいい、私の意見を尊重してほしい。クラウドと一緒に暮らすなんて・・・いや、本当はそんなに嫌なわけでもない、けれどティファたちと離れるのが辛かった。ずっと一緒に旅をして、一緒に暮らしてきたのだ。姉のように慕っているティファが大好きだし、子供たちも大好きなんだ
「私はいつでも会えるから安心してよ」
「まあ、そうだけど・・・クラウドは二人で暮らすなんておもってないって」
必死に否定してその話を終わらせたけれど、絶対いずれはその話をしなくてはならないってことはわかってる。結局クラウドは夕食までにも帰ってこなくて、子供が寝静まった時、私も今日は早く寝ようかな・・・なんて思って部屋のベットに入ったとき、誰かが階段を上がってくる音がした。ティファの足音でも子供の足音でもなかったため多分クラウドだろうと思ってベットから起き上がると、部屋を出た。ちょうど廊下を見ればクラウドがいて小さく笑った
「おかえり」
「ただいま」
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