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人気のない道を二人でゆっくりと歩く、NO NAMEの背は小さくて、前の姿の時の背とあまりかわりはなかったが、

栗色の髪が揺れる度になんだか暖かい香りが鼻をつく。

「これからはソラと島にいるのか?」

てっきり頷くのだと思ったところ、NO NAMEは小さく首を振った。

「ううん、ソラは旅に出るの…私も、これから友達に会いに行く」

NO NAMEの眼差しはどこか遠くを見つめているようだった、

そして柔らかい微笑みを浮かべると、“アリス、アリエル…”とつぶやく。

そしてどうしようもない思いがまた溢れ始めた。

かなわないと知っていても、やめることなどできない。

ずっとその笑顔を見ていたいと想う。

「俺も、一緒に行っていいか、あんただけだと危なっかしい」

「…何その言い方っ!!」

怒ったように頬を含まらせているNO NAMEに笑いかけると、

優しい笑顔を浮かべたNO NAME。



――できれば、ずっと一緒に旅をしていたい。


―――ソラに見つからないように。


―そう思う、俺は、やっぱりおかしいんだろうな。
















   


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