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セブンスヘブンで働いてから二日目、仕事は楽しいし、マリン達は可愛い。グラスを吹いていると、店の扉が開いたので顔を上げると、にこやかに笑おうとした表情が強ばった。赤い髪を揺らしてカウンター席に座った彼は怪しげな笑顔を浮かべながら、私を見る。どうしてここに、と聞きたいがあえて口を開かない私の態度に面白がって彼は口を開いた。

「俺はNO NAMEのストーカーだぞ、と」

「今、すごくレノさんが怖いと思いました」

「嘘だからその顔やめてくれ、と」

少し顔を濁らせたレノさんはよくこのお店に来るらしい、偶然この店に入ったところ私を見つけただとか。

「あの店いってもNO NAMEいないから、レナって子に聞いたらやめたっていうからなにしてるんだと思ったら、この店で働いてるのか、と」

「はい、」

レノさんにコーヒーを差し出すと、カップを口につけてレノさんは私を眺めては笑う。本当にこの人仕事大丈夫だろうか、いつもサボってそうなイメージがあるが。タークスの中でこの人だけだらしなさそう。だけどレノさんは今日は忙しいと言って、すぐに店を出て行ってしまった。だけど帰り際にまた来る、と言っていたので絶対また来るだろう。

「レノ、来てたのね。NO NAME知り合いだったの?」

ティファもレノさんを知っていたようで、頷けばティファが微笑む。

「まさか彼氏だったりしないよね」

「そんな、まさか。」

レノさんとは嫌な思い出しかない気がする。昔のことから考えて

「NO NAMEは彼氏、いないの?」

「いないよ」

苦笑して答えればティファは興味津々そうに訪ねてくる。

「じゃあ好きな人は?」

“好きな人”その単語に頭の中で思い描いた人物。優しい笑顔とあの温もり、絶対忘れない人が私にはいる。ずっと好きだった人がいる。

「いるよ、でも絶対会えない人なの」

思い描く先に彼はいない、絶対に交差しない想いを抱えて生きていく、そう決めたんだ。














「まさか、ね」

ティファは小さく描いた人物を頭に浮かべながらもその考えを打ち消す。そうであったなら、きっとクラウドはこの先苦労するでろう。それでもクラウドを応援したい衝動に駆られて息を飲み込んだ。

「(きっと違う、だって兄妹だもの)」










   

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