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「ねえクラウド」

グラスを洗っていたティファは資料を取りに来たクラウドに話しかけるとクラウドの視線はティファに向く、ティファの表情はにこやかで、クラウドは首を傾げるとティファは話しだした。

「NO NAMEと友達になっちゃった」

それだけか、とクラウドは瞳を細めると手にしていた資料をめくりながら、カウンター席に座った。だが、まだ続きがありそうなティファの顔に、クラウドは顔を歪めた。

「なんだ」

「頑張ってね」

「・・・は?」

ティファの言葉なにもかも理解できていない様子のクラウドを見て、満足したようにティファはまたグラスや皿を洗い始める。そんなティファにますます疑問の思いが溢れるクラウドは、どうゆう意味だ、とは聞かずに、自分自身で考えることにした。

NO NAMEと友達になった、と話が出てきたので彼女と関係があるはず。と彼女の姿をおもい描くと、胸にこみ上げてきた何かにクラウドは顔を歪ませて、息を吐き出す。感じたことのない、何かがある。焼きついていた、彼女の笑顔と泣き顔に、胸を打ち付ける。さっきも、そう考えるたびに胸が締め付けられた

そして浮かび上がる答えに、目を見開くが、はっとしてティファを見上げた。

「なに?」

「まさかティファ、」

自分の感情が彼女にわかるわけない、でもにやにやと笑う彼女は何か知っている。ドクン、ドクンと鼓動が跳ねて、胸が熱くなった。こんな気持ちを知られるのは自分だけでいい、よりによって、こんな話題が好きそうなティファだなんて。

「応援してるから」

その言葉にひたすら愕然とするしかなかった。応援、って。ため息だけがこぼれ落ちて、楽しそうなティファの姿をしばらく見れそうになかった。







   

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