1/2 あくびをしながら、ゆっくりと体を起こすと朝日が私を照らした。ああ、今日もいい天気だ。部屋から出て、リビングへの道を歩く。もう夏休みなんだ、面倒な学校もないし、今日は買い物にでも行こうか。そしてリビングの扉を開けた瞬間、私はまた現実に引き戻された。 「今すぐ飯を作れ」 目の前で立ちふさがる不思議な服装の彼、ジュダルを忘れていた。彼が私を見つめる視線はもう悪そのものに見える。早くお父さんとお母さん帰ってこないかな。死にそうです。殺されそうです。青ざめた顔で立ちすくんでいると、またジュダルの声が聞こえた。 「生きてんのかお前、そういえば名前なんつーんだっけ」 「・・・NO NAME」 「・・・変な名前。とりえず飯、」 はいはい、そうですよね。君はそうゆう方でしたね。昨日の夕飯をチンして食べさせよう。ボサボサの髪を解きながら冷蔵庫を開けた。 「そういえば・・・まだ帰れないの?」 視線をこちらに向けたジュダルは少し考えると、ニヤリと笑った。 買い物に行こうか [しおりを挟む] |