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「ここかあ」

バッテングセンターとかかれている店の看板、店に踏み出そうと一歩足を勧めたとき、前からやってきた男女二人。すぐにわかった、同じ髪の色、髪質、同じ瞳の色。成長した春。

目と目が交差した瞬間、彼の動作が一時停止する。だがすぐに隣の女の子を連れて、私の横を通り過ぎていってしまった。振り返れば、もう姿はない。息を吐き出して、店の中へと入ると受付に座っていたサングラスをかけた懐かしい知人の目の前に立つ

「久しぶり」

ポロリと煙草吸殻が床に落ちた。しばし私を眺めたみっちゃんに笑いかければ、彼はサングラスを外して再度私を見た。

「・・・おま、本当にNO NAME?」

「そうだよ?ひっどいなー、忘れちゃったの?」

みっちゃんは息を吸い込むと、にこりと笑う

「なわけねぇだろうが、久しぶりだなNO NAME」

「うん」

「だけどお前・・・本当にそっくりだな。一瞬優山かと思った」

「えーだから春逃げちゃったのかな?」

お前春と会ったの?の質問に頷くとみっちゃんの顔は歪む。

「完全に優山だと思ってるな、だってお前のこと見たらきっとあいつ」












・・・泣くよ

 

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