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夜会でハンターの一人と純血種の黄梨様が亡くなったと聞いた。
自害と聞いたけれど、琉生は自害ではないと言っていた。そこに関わっているのは間違いなく白蕗更だとも言っていた。そんな気がした、でもそれ以上に気になったのは

純血種の自害の多さ

「父様と母様も、自害したいと思っていたのかな」

隣に椅子に座る琉生は小さく顔を傾けると、わからない、と小さく言った。

「純血種は、誰よりも強い力を持っているけれど、時間には勝てない。時間は長いよ、耐えれる者がいるとは・・・考えられない」

琉生が重ねた手を握り締めれば、いつまでこの時が続くのだろうと少し考えた。気が遠くなるような時間を、これからすごしていくだろう。いつかは死にたいと思ってしまうだろう。その中で私たちは何かを見いだせることができるのだろうか

「僕は、君といられたらそれだけでいいよ。」

「・・・うん、ねえ父様母様のように子供は作るの?」

私たちは結婚して、双子ではなくて、夫婦になるだろう。

琉生は小さく笑うと、瞳を閉じた。いつかは自害しなくてはならない未来、子供にも同じ道を歩かせるぐらいなのであれば、私は子供は生みたくないと思った。ましてやこの荒くれたヴァンパイアの社会で、子供をのびのびと生かすことはできない。

「僕たちの子が生まれる時、この世界が少しはよくなっているといい」

子供を産むことがいやなわけじゃない。生きたいと思える未来がないからだ、
でも子を成して、子が大きくなって、誰かとまた子を作っていく、そんな風景が見れたら私は、幸せだと思う。

「世界がよくなったら、幸せになれるかな」

「どうだろう、でもこんな世界より全然いいよ」

琉生が瞳を開けば、握っている手の力が強くなった














交わる世界の悲しみと

   

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