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「!」

蘇ったあの記憶に、全身が震える。どうして今まで忘れていたのか、見えた支葵先輩の表情に少し苦しくなる。私は人を、傷つけてばかりだ。嫌に、なる。私のせいで家族も死んでしまった。海斗も傷つけた。

「支葵先輩、ごめんなさい」

ただ謝ることしかできない。それなのに先輩は微笑みを浮かべていて。なんで、そんな顔するんだろうと疑問をぶつけてしまいたい。私を許して欲しくなんかない。
















「零、ごめんね」

舞踏祭から何日かたった今日、零の部屋に訪れた私は向かい合った零に向かって微笑んだ。眉を寄せた零に、苦笑いを浮かべる。

「約束は先伸ばして、知りたいこと、生きなきゃいけなことがあるの」

真実は、もっとたくさんある。私はあの人に会わなきゃいけないの。私の名前をなぜか知っていた、純血種の美しい、ヴァンパイア。

零の手が私の腕を捉えたが、私はその零の手を覆って、引き離した。目を見開いたまま、彼は私に問いかけた、お前は・・・、そこまで言いかけて何も言えなくなったように口ごもる。零に近づくと、零の瞳をしっかりと見る。

「でも、約束は絶対果たしてもらうから」

いつか、私が化け物になる前に、絶対に

「優姫には、心配しないでって言っておいて」







そして、学園から踏み出した











奏でる騒音と共に

   

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