■ 0301

「じゃあNO NAMEの全力の魔法を見せて」

「そんな無茶なぁ〜!私、魔法なんか使える気しませんよ」

シンドバットさん、ではなくて、王に「お前は魔法の才能がある」と言われ今日からこの国の偉い人八人、八人将っていうらしく。

その一人の魔導士のヤムライハさんの指導を受けることになったが

魔法やら魔力やらわからないことだらけ、防壁魔法なんかも使った覚えはない。

「まぁ魔法を知らなかった人からすれば、最初は難しいかもしれないわね…うーん」

「NO NAMEの得意な属性とかないのかい?」

「アラジン、無茶を言わないでよ、私魔法自体知らないんだから」

アラジンもヤムライハさんに魔法を教わってるらしく、さっきアラジンが見せた全力の魔法はすごかった、

アラジンはマギっていう魔法を使う人の頂点らしく、もっともっと強くなるらしい

まだ子供なのにすごいなぁ…

「なにか使ってみたい魔法とかないの?水とか、熱魔法とかね」

「なんか色々ありそうですね…」

「重力魔法とか、色々あるのよ」

ヤムライハさんは笑うと、ぷくぷくとヤムライハさんの周りに浮かんだ水

それも魔法だと思うと関心する、だが自分にこんなようなもの出せると思えない

「まぁすぐには無理よね、でも自然と使えるはずだから大丈夫よ」

「ほ、本当に私魔法使えるんでしょうかね…」

ヤムライハさんは力強く頷くと、今日の私はアラジンの魔法の訓練の見学をさせてもらうことにした。

済みのあった大きな石に座り込みながら、時たま変態行為をするアラジンに笑顔を浮かべながら、眺めていると後ろから声をかけられた。

「NO NAME」

「あっ、ジャーファルさん!」

そばかすのある、優しそうなイケメンさん。この国の人達は綺麗な人が多いし、イケメンも多すぎる、

「どうですか?魔法のほうは」

「いえ、全然です…私が魔法を使えるのかもわからないし…」

「貴方には才能があると、ヤムライハもシンも言っていましたから、大丈夫ですよ」

ジャーファルさんは笑顔を見せると、仕事があるのでと言って立ち去っていってしまった。

その後ろ姿を見つめながらも、小さく顔を歪ませる

ジャーファルさん…絶対私たちのこと信用してないよなぁ…

笑顔の裏に感じるごくわずかなもの。私たちにだけ違うものが向けられている。

ま、しょうがないよねぇ…

王様を守らなきゃいけない人なんだから…

でも少し、悲しくなるな

日も沈みかけてきた頃、思い出したかのようにヤムライハさんは声をあげるとこちらに近づいて笑顔を見せた。

「今日は謝肉宴なのよ!さぁ訓練は切り上げて行きましょう!」

「なんですかそれ?何かのお祭りですか?」

「謝肉宴はしとめた南海動物達を国中で食べるの、この国の収穫祭ね」

「…な、南海動物?!」

「すごく大きな動物だったなぁ…」

「大きいの…?!」



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