■ 0501


「え、もしかしてここ入口・・・?」

「多分」

シンドリアから船に乗って、やってきた無人島にある迷宮

NO NAMEの顔が強ばると、改めて迷宮の姿を把握しようと顔を上げた

「で、でか・・・」

なんだこの建物は、とでも言わんばかりの顔つき

どこかの宮殿のような建物で美しいが、ここで何万人もの人が死んでいると思うと身体が強ばる。

「行くぞ」

「言われなくても行くわ!」

入口は空間が歪んでいて、いかにもどこかに飛ばされそう、といった感じ

本当は意地でも入りたくないが、王様に知られたら・・・・・・

ええい!はいったれ!NO NAME!!!

一歩踏み出した途端、浮遊感に襲われる、ぐらぐらする頭と共に瞳を閉じた

「・・・あれ?」

「中に入れたみたいだな」

気づいたら、迷宮の中らしき建物の中にいた、出口は見当たらず。

やはり前に進むしかないらしい。

冬馬が前にあるくのを1mぐらいあけて、ついていく

「あーあ、お母さん心配してるかなあ」

「さぁ」

「さぁ・・・、じゃなくて!もっと「きっと大丈夫だよ」とか「きっと帰れる」とかないの君」

「うるさいな・・・帰れるんじゃねーの?」

「あー冷たい冷たい!お前みたいな奴が弟でほんと不愉快って・・・・・・なに」

言葉を吐き捨てようとしたが、冬馬の足が止まった。

不思議そうに眺めれば、顔だけ後ろに向けられて、視線が向けられる

あれ、俺だってお前みたいな姉要らない、とか言ってくると思ったけど・・・

「なんなの?!」

と言いかけたとき、後ろから気配を感じて、振り返る

「なぁ・・・・・・」

すぐ後ろにいたのは石で作られた人型のような兵士達

何体もの兵士が迫る中、動けずにいると、トンと肩を後ろに押される

冬馬の手だった

「下がってろ」

その声が聞こえたとたんもう兵士の目の前にいた冬馬が剣を振りかざすと、

兵士をなぎ倒す

ふっとんだ兵士は後ろの兵士も巻き込んで、ボロボロになっていく

「あんまり強くない」

冬馬は息を吐き出すと、NO NAMEを見る

やだやだ。ああゆうの無理。

「私・・・ゆるキャラが出てきたら倒すね」

「・・・・・・弱虫」

「うるさい!」





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