■ 0502



「ねー怒ってんの?やだなぁ・・・あんなのいつものことじゃん」

「・・・」

さっきから話しかけても何も答えてくれない冬馬に呆れつつ、周りの様子を観察する

さっきみたいな兵士がちょくちょく出てくる

冬馬に全部任せているが、どこに進んだらいいのか全くわからない

顔をあげると、目の前に見えてきた大きな扉、

「おっ!なんかラスボス戦みたい!!!」

その扉を開けようとすると、冬馬に肩を掴まれる

「なんだよ怖いのかよ・・・?」

「これ、」

冬馬の目線の先にあったのは縦長の石、何か文字が彫ってある

「・・・知らない言葉、」

「知らない?・・・でも私、読めるけど」

「!?」

「えーなになに、“強さを求める者よ、前に進め”だって」

「・・・でたらめに読むなよ」

「ちゃんと読んどるわ!!少しは信用しろよ!」

はっ・・・と息をを吐き出した冬馬を睨みながら、手のひらをひらひらさせる

「お前行ってこいよ、ジンを手に入れたいんでしょ?はよ、はよ。私別に強さ求めてないし」

「・・・一人で平気なのかよ」

「子供じゃないんだからっ、いってこーい!んで早く帰ってこい。」

ため息を吐き出した冬馬は扉を開く、重たい音を響かせながら開いた扉、

その向こうにはさっきとは違う雰囲気の内装だった

「じゃあ、気をつけろよ」

そう言って一歩踏み出した冬馬、疲れたから腰を下ろそうとしたNO NAMEが足を曲げたとき

NO NAMEの足元に大きな穴が空いた、

「なっ、ぎゃああああぁっ!!!!!!!!!!!!」

「NO NAME!!!!」

冬馬が手を伸ばしたが、NO NAMEの手は届かず深い穴の底に姿が消えていく

そして響いていたNO NAMEの声が小さくなって、消えた


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