■ 0404
「…いま、なんと言いましたか?」
「ん?だから、お前たちで迷宮に行ってこい!と言った」
朝から王様に呼び出しをくらって、行けば冬馬も同じように呼び出しをくらっていた。
大事な話なのか、いつものおちゃらけた話しなのか、
いざ聞くと、唖然としかならない。
「えっと…あのアリババがジンがなんとらかんとらだったっていう…?」
「そうそう、そろそろお前たちにも働いてもらうと思ってな」
そりゃまぁ働くにはいいんですが、迷宮って死者がいっぱい出てる、って聞きましたが
こんな甘ちゃん私たちに…攻略できるわけない!
てかこいつとなんか攻略したかねーよ!!
「…俺に、ジンを手に入れろ、ってことですよね」
冬馬の囁いた言葉に、王様は力強く頷く。
「ああ、そうだ。NO NAMEは魔法が使えるから、ジンは使えない。だから冬馬、お前はなんとしてもジンを手に入れろ」
「じゃ、じゃあ私いらないんじゃ…」
「何言ってる!」
「ひっ」
王様の両腕が肩を力強く掴むと、ぐっと強い眼差しを向けられる
これは、瞬殺ドッきゅんー!!!!だが今はそんな眼差しに胸をときめかせてる場合じゃない
「NO NAMEの存在があるからこそ、冬馬の力が発揮できる!」
「…はぁ、」
「だから、行ってこい!!」
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