■ 0305
「で、で本当に冬馬と双子なんだ!髪の色も違うし、顔もそんなに似てないよね」
ピスティさんが私をやってきた冬馬の隣に座らせ、みんなに見比べられる
「髪の色は私元々は黒ですよ、染めたので今はこんな色ですが徐々に落ちていきますよ」
「そうなんだ!どっちも似合いそうねNO NAMEは」
「はは、でも顔はこいつに似てなくて良かったです」
「俺の台詞だろ」
「はぁ?あんたは私以下なんだから」
冬馬の瞳は細まると、見下したように私を見下ろした
「チビに言えんのか、そんなこと」
「伸びるわ!これから!まだまだ成長期なんで!」
「あーこらこら、喧嘩すんなぁ二人とも!」
シャルルカンさんが取っ組み合いしそうになる私たちを取り押さえて落ち着かせると
にこっと笑顔を見せた
「二人とも本当に喧嘩が多いんだな、聞いてた通りだ」
シャルルカンさんは冬馬に剣術を教えているらしい、なんか冬馬も才能があるとかなんとか言われていた、
あのときは私たちを疑っていたシャルルカンさんだったけれど今はみんなと変わりなく接してくれる。嬉しいことだ。
「二人とも美男子美女よ、心配しなくていいわ」
「いや、美女は私だけですね」
「調子にのんな、ブス」
「お前こそブサイクな面してんだろ!ハゲ!」
「だからハゲってねぇよ、よく見ろモサモサしてんだろーが!!!」
「はっ、モッサモッサに騙されないことだね、ほぉうら鏡では見えないところに十円ハゲが…」
「ねぇよ!!!!!」
「ある!!!!」
「だから喧嘩すんなっ!!!!!」
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