■ 0304



「じゃあじゃあNO NAMEは何歳なの?!」

横の席に座って笑顔を浮かべるピスティさんはとっても可愛らしくていい人だ。

話しやすく、年上だが…、親しみやすい。

「年齢不詳ってキャラにしましょうかね」

「なにそれっ!おもしろーい!!!ねっ、スパルトス」

「あ、ああ」

同じテーブルの席に座っているスパルトスさんとは少し話しにくいが、いい人だ。

なんか理由があって家族と許嫁以外の女性とは目を合わせてはいけないって聞いたな…

試しに、スパルトスさんの顔を覗いてみると、やはりイケメンなことに気づく

目元なんかすらとしていて、本当に大人な男性だ。いいなぁ

「っ…NO NAME」

「すいません、」

困ったような顔が帰ってきて思わず、笑ってしまった。

「NO NAME!可愛いじゃないか!!」

「っあ!!」

後ろから脇に差し込まれた何者かの腕が私を持ち上げると同時に襲ってくる浮遊感

一瞬で視界は変わると、誰かの膝の上にポンと、載せられる。

「こんなにこっちの服が似合うなんてなぁ!」

笑顔を浮かべる、この膝の持ち主はこの国の王様、

「王様、下ろしてください!」

「なんでだ?いいじゃないか、可愛いNO NAMEを近くで眺めたいんだよ」

「酒くさっ!don’t touch meですよ」

少し顔が赤い王様に警戒心を抱きながらも、こんなガキ相手にするわけないかと安心感もある

別に、王様は何もしなさそうだし、と息を吐くとまた後ろからわきに手をつっこまれ、浮遊感が身体を襲う

「こら!シン!!」

ジャーファルさんだ、王様から引き離してくれると、地面に下ろされる

「なんだよ、可愛いNO NAMEを膝に乗せることのなにが悪い」

「貴方は何をするかわかりませんからね」

「するわけないだろう?ほらNO NAME、おいで」

おいで、おいでと手招きするが、別に膝に座りたいわけでもないので首を降る

どっちかっていうと二人の男にわきに手をつっこまれた、というほうが自分的には嫌だ

ジャーファルさんは救出してくれたので、論外にしよう

「ちぇ」

「貴方って人は…NO NAMEはもうこの人に近寄らなくていいですからね、あっち行ってましょう」

「おーい連れてくなよーせっかく連れてきたのにー」





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