NARUTO | ナノ

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気づいたら私たちは愛し合っていた。

お互いの立場も関係なく、どうしようもなく愛し合っていたのだ。

でも、もう終わりだ。

何ヶ月も連絡をよこさない私を殺そうと父が迫っているのがわかる。

彼もまた、自分の里から追っ手がかかっているようだった。



「ミナト、私は…ずっと二人でいたい」

そう言った私を彼は真っ直ぐ見上げて、小さく笑った。

瞳を細めて、頬を緩めて、どうしようもなく愛しいその笑顔を向けた。

ああ、大好き、愛している。

だからこそ、私はこの人を殺さなければ。

彼の首を絞める手を強くすると、小さく彼が息を零した。

苦しそうにしているのに、どこか笑っているような彼は抵抗などしない。

手を私の背中に回して、抱きしめてくれる。


「ずっと、ずっと、ずっと、ずっと、ずっと……一緒だからっ」


頷いたのが分かった、彼も同じ答えを出したのだ。

ゆっくりと瞳を閉じた彼の背中に回す手が落ちると、

心に刺さった無数の刃がこぼれ落ちた。そこからどくどくと血は流れ落ちるけど

痛くはない。

ようやく、ようやく私はあの糸に解放されるのだ。

「……ありがとう、ミナト、これからも一緒よ」

彼から手を離すと、クナイを取り出した。

あの時子供を殺したクナイ、あのときから赤く染まったこのクナイは

今度は私を赤く染める。

勢い良く腹にクナイを突き刺すと、どくどくと血が流れた。

痛くはないと言えば嘘になるが、不思議とそんなに苦痛ではなかった。


「…ずっと、一緒…っ」

遠のく意識の中、たくさん彼を思う。

貴方に会って変わった気持ちなのだから、体なのだから

最後まで貴方のものでいたい。

貴方も私のものであってほしい。

いや、最後ではない、これからも一緒なのだ。

新しい世界へ二人で行くだけだ、ずっと一緒なのだ。

もう視界は見えなかったけれど、黄色い彼が見えた。



私達はずっと一緒。

だって赤い血でできた鎖が私たちを縛るから。

それは自分達で縛り付けた、呪縛に似た、愛。




愛という名なの鎖を絡みつけて



   


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