奇跡なんてなまぬるい | ナノ

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夢みたいだ、大好きなひばりんにちゅーされるなんて

じゃねぇーよ!!

「返してよ私のファーストキス!!!」

すぐ近くにいる雲雀を睨みつければ、雲雀の口から息が漏れる

「初めてじゃないでしょ」

「初めてだ!だからこそもっとムードというものを大切に……ん?今なんと?」

「だから、キスなんて何回もしてる」

平然と言ってみせる目の前の雲雀、耳がおかしくなったのかもしれない

どうして?なに?どうなってんの?本当のNO NAMEお嬢様は雲雀と…どうゆう関係なわけで?

もう一度雲雀を見上げると、トンファーを構えて私を見て、にやりと笑う

「なんで闘うモード?!」

「うるさいな。目、冷めたでしょ」

「冷めても戦わないって!」

地面を強く蹴って屋上からダッシュで教室に戻る、

クラスのみんなの目線が気になったが、とりあえず席に座って一息ついた。

なんなんだ、ひばりん…。

ってか弁当食ってないし!!!

「ぐーきゅるきゅる……」

クラス全員の目線が集まる、火が出そうなくらい恥ずかしい

ダメだ、消えたい、消えたい、死んでしまいたい

「あの…」

「なに?もうキャラ崩壊してますねとかは言わなくていいよ…」

声をかけられた方向に顔を上げれば、そこには可愛らしいツナが…

「ツナ!」

「!…あ、えっとNO NAMEさん、良かったら」

「え?!くれるの?!ありがとおおお!!!!」

いちごクリームパンを差し伸べてくれたツナの手を握って、感謝の言葉を述べる

嬉しい、ありがとう、ありがとうツナ…。

「十代目!こいつにパンなんかあげなくていいっすよ!」

「ごっきゅん!」

カッコイイ…ってか、私なんかヤンキー的な存在なんだよね…

だったらツナをパシってた可能性が…

「ありがとうツナ、いつもごめんね、パンは返すよ…」

「え?!」

お礼だけ言って教室を出ると、どこにいこうか迷う。

「おい、NO NAME」

「はい?あ、ごっきゅん」

続いて教室出てきた獄寺は不機嫌そうな顔をしながら、黙ってサンドイッチを差し出す

「毒味?」

「ちげーよ!!やるよ」

「いいよ、食べなよごっきゅん」

「ごっきゅ…?!」

なんだなんだ獄寺優しいじゃありませんか。もう好き、好きすぎるよ。

「いいから食え!!!!!」

無理やりサンドイッチを持たされる。

ああ。優しい…



   

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