2102 2/2 汚い服、汚い手、汚い体、 汚いお前 ――忘れたのか 「・・・っ、」 瞳を開くと、見慣れない天井に驚く。なぜ自分は生きているのか、どうして。ここはどこだと辺を見回すと、視界に入った男の人に目を見開く。 「目が覚めた?NO NAME」 「・・・私の名前、知っていているんですか」 「僕はユナン。僕にはこの谷と両岸の音が聞こえるんだ、君とモルジアナという子が話しているのが聞こえたんだよ」 全て・・・聞こえる。不思議なものをまとっている人だった、でも何か人と違うものを感じる、 「あの・・・助けていただいて・・・ありがとうございました」 ユナンさんは微笑むと、温かいお茶をいれてくれた。 「時期に、モルジアナも来ると思うよ」 「えっ・・・!!でもここはすごく真っ暗で・・・」 「きっと無事にここにたどり着けるよ」 自分より断然優れた力を持っているモルジアナちゃんだけれど、心配だった。彼女だって万能なわけじゃない。・・・無事でいてほしい。 モルジアナちゃん・・・ [しおりを挟む] |