追わないから逃げないで | ナノ



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汚い服、汚い手、汚い体、

汚いお前



――忘れたのか



「・・・っ、」

瞳を開くと、見慣れない天井に驚く。なぜ自分は生きているのか、どうして。ここはどこだと辺を見回すと、視界に入った男の人に目を見開く。

「目が覚めた?NO NAME」

「・・・私の名前、知っていているんですか」

「僕はユナン。僕にはこの谷と両岸の音が聞こえるんだ、君とモルジアナという子が話しているのが聞こえたんだよ」

全て・・・聞こえる。不思議なものをまとっている人だった、でも何か人と違うものを感じる、

「あの・・・助けていただいて・・・ありがとうございました」

ユナンさんは微笑むと、温かいお茶をいれてくれた。

「時期に、モルジアナも来ると思うよ」

「えっ・・・!!でもここはすごく真っ暗で・・・」

「きっと無事にここにたどり着けるよ」

自分より断然優れた力を持っているモルジアナちゃんだけれど、心配だった。彼女だって万能なわけじゃない。・・・無事でいてほしい。

モルジアナちゃん・・・






   

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