1402 2/2 「貴方に、NO NAMEのことで話したいことがあるんです」 「NO NAMEのことで・・・?」 「彼女がジュダルに囚われていたこと、知っているでしょうか」 「はい、でも二人は、とても・・・」 囚われていた、とは違う・・・。愛し合っているように、見えた。 「いいえ、彼女は囚われていたんですよ。彼から離れた今でも、その鎖は切れることはない」 「・・・・・・鎖・・・?」 「・・・・・・ひどいものだ。その鎖の名前を愛とくくれるほど、簡単ではない」 それは、愛なのか おぞましいほどの、愛か 彼女は解放されることは、ない。 「忘れさせることはできる。だから彼女の前で、ジュダルの話はしないでほしい」 「・・・わかりました」 彼女がいなくなった後のジュダルちゃんは、見ていられなかった 今までにないほどの人を殺し、国を潰し 彼を覆う何かがより一層黒くなった 彼は恐ろしいほどに、変わっていった。元々そんな感じの彼だったけれど 彼女が傍にいた時は少しだけ、柔らかかったような気がしてならない 今のジュダルちゃんは、なんだか恐ろしい [しおりを挟む] |