如月の華 | ナノ



お口が柔らかいのかよく喋る
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「久しぶり!ハーマイオニー!」

久しぶりに見るハーマイオニーが可愛くてつい抱きついてしまったが、ハーマイオニーは優しく抱き返してくれた。

「あー癒されるなあ」

「私もNO NAMEを見ると癒されるわ」

「こいつのどこを見て癒されるんだか」

後ろから私の頭を指さしたのは兄、ルーズだった私たち兄妹が乗っているコンパートメントの前で抱き合っていたせいか、ルーズは不愉快そうな表情を浮かべて、私をハーマイオニーから引きはがした。

「NO NAMEのお兄様!」

「ルーズでいいよ、君がハーマイオニーか」

「はいっ」

ルーズがいつも女の子に向けるような笑みを向けてるとハーマイオニーの目がハートになったような気がする、

まったく、いつもこんな感じなんだから…

「こんな妹だが友達少なんだよ、仲良くしてやってくれ」

「はい!!」

そう言ってルーズが去っていくのを止めて殴りたかったが、今はやめておくことにした。

「本当に羨ましいわ!」

「うん…多分妹がハーマイオニーみたいな子だったら兄も喜ぶと思うよ」

何回考えたことか

あの人の妹じゃなかったら、顔を比較されることもなかったし、

頭の良さだって比較されなかった。

あの人たちだってこんなブサイクな妹ほしくなかったはず。

そうだな、セドリックみたいなお兄ちゃんがほしかったな…

「全部口に出してるわよ」

「……聞かなかったことにして」

「無理ね!ねぇセドリックのことやっぱり好きなんじゃない?!」

「し、しつこいっ…!」










   

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