列車の中で 3/5 「じゃあ休暇を楽しんで、NO NAME」 「うん、ハーマイオニーもっ」 ハリーとロンにも挨拶をして、大きなカバンを持ちながら列車に乗った。今年の休暇は何をしようか考える、みんなにクリスマスプレゼントを送って・・・それで、考えていると隣の席に座ったのはランだった。コンパートメントの中はいつもランとルーズ、それとセドリックが去年はいたけれど今年はいない。ランとルーズはいつも私の前の席に座るのにランがなぜか私の隣に座ったので見上げているとランに目線もこちらを見た 「なに?」 「・・・なんでもない、それより髪短くなったね」 ランは髪を切って、前よりもさらに短くなった。でもそのほうがにあっている、明るい栗色の髪の毛先をランはくしゃりと触ると、満足そうに微笑んだ。今のは心なしかかっこいいと思ってしまった、兄なのに、ランなのに、なんだか負けた気分だ。 さすがにモテるだけある・・・、ルーズは別だけど。でもランには彼女の話題を聞いたことがない。 「ランは彼女とかいないの?」 「んー、」 少し悩んだランはニヤリと笑うと私の顔を除いていたずらっぽく笑った 「知りたい?」 「別に興味ないのでいいです」 「なんだよーお前が聞いたくせに。お兄ちゃんに彼女ができたら嫌なんだろー?」 いやいやいや。誰もそんなこと言っていません。何を勘違いしておるのやら。 「でもどうせお父さんとお母さんには彼女できたら報告してるんでしょう?」 「・・・うん、そうだね」 穏やかに笑ったランを静かに見上げて、喉元からでかかった言葉を抑えて、また心の中に戻した。 両親のことでランは抱えていることがきっとある 何を抱えているの? それが聞けなくて、年齢の離れたランにまだ非力なわたしは何もできないから [しおりを挟む] |