本音はかくれている 2/5 NO NAMEが寮から出るな、とそれだけ言って立ち去ると横からセドリックが歩いてきた。セドはなんだかにこやかな顔をしていて、眉を寄せればセドは口を開いた 「寮まで送ってあげるなんて優しいじゃないか」 「送ったんじゃない、監視してたんだ」 「ふうん、どうして?ルーズとラン、最近様子がおかしいよね、妙にNO NAMEを心配してる」 セドリックの顔が先ほどとは違い、複雑そうな顔をしていた。小さくため息をついて、そこでこれはこんな小さなため息で解決できるほどの問題じゃないと、自分で自覚する 「お前、もうだいたいわかってるんじゃないのか」 セドの顔つきが一瞬曇った 「どうだろうね、でも僕の考えていることがあたっているなら・・・僕はNO NAMEの監視、応援するよ」 「・・・そうしてくれ」 勘がいいセドはすぐに気づくと思っていた、俺たちとNO NAMEのこと、俺ら・・・家族・・・のこと。頭に浮かんだ小さなNO NAMEの姿に顔を歪めて、また小さなため息をついた。 [しおりを挟む] |