如月の華 | ナノ



恐怖のハロウィン
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「どうした、一人なんて珍しいな」

夕食の時間、いつもはグリフィンドールの席にハーマイオニーとハリーとロンがいるはずなのだが今日はいない、待ってみたけれど中々こない。一人の私を見て不思議に思ったのか、双子達が右と左の席に私をはさんで座る。ああ、嫌な予感。だって今日はハロウィンだ。

「安心しろよ、お前にはもうどっきりはしないからな」

「ルージーにお前を怒らせると大変だって聞いたからな、いつもからかってるから今日はやめることにしたんだ」

フレッドとジョージがそんな理由で諦めるだろうか、確かにハロウィンだからいたずらしていいって理由はないので私は怒るかもしれない、今はそんな話題より三人のことが心配なのだ。それに気がついた二人は笑いながら近くにあったラスクをかじる。

「あいつらなら大丈夫だろ、心配するなよ。それより食わないと俺らが全部食っちまうぞ?!」

息を吐き出しながら頷くと、いつものように食べ始めた。きっと三人ともすぐに来ると思っていたけれど、やっぱりこなかった。監督生のパーシーに連れられてグリフィンドールの生徒達が団体で寮に戻っていくのについていきながら、ハリー達の姿を探していると、三人の姿が見えた。だが同時に見えたのは、壁に描かれた赤い文字とミセス・ノリスの硬直した体だった。



秘密の部屋は開かれたり、継承者の敵よ気を付けよ



描かれた血の文字に背筋に寒気がした。





 

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