如月の華 | ナノ



黄色い声援は耳障り
4/4



「ハリー頑張れぇっ!!」

みんなの応援の声がたくさん聞こえる。

自分の友達もその歓声をあげる一人だった。

いつのまに仲良くなったんだろう。また左どなりのロンも同じようにハリーを応援していた

「ほらっNO NAMEも応援してって…そうかお兄さんが相手チームだからできないか」

「いやいや、もちろんグリフィンドール応援しますよ、ハリー応援しますよ」

クディッチの試合、別に兄なんか応援しなくていいし。

それにしてもハリーってすごいなあ、一年生でシーカーか…

あんなに高い所をビュンビュンとよく飛べる…な…

ああ、気持ち悪くなってきた。

ふいにグリフィンドールの横をありえない速さで通過した箒にのった人。

「あ、あれセドリック・ディゴリーよ!」

「セドリック?!すごいっ」

そうだ!セドリックもシーカーだ!応援しないと…!

いや、ハリーも応援しなければ…!

「よし、どっちも応援する!ハリー!セドリック!頑張れ!」

その声を打ち消すかのようにゴールの入る音がなる。

「おーーっと!ここでまたプレイボーイ、ルージー・フェアリーがいれたー!!ますます離れる点差だ!」

その瞬間女の子の黄色い歓声が上がる。

「きゃああぁっ!!!!」

ラベンダーも近くで騒いでいる、もうなんでよ…あの兄のどこがカッコイイのやら…

「まずいわね、ハリーの様子が変よ」

「え、なんで?」

よく見ると確かにハリーはフラフラしだして、まるで箒が言うことをきかないようで…

「ありゃじゃあ集中できないよ!」

「スネイプだわ!スネイプがハリーに魔法をかけてる!」

そう言ってハーマイオニーは走り出すと、ロンも一緒について行った。

スネイプ先生…?

確かにハリーはちょっとスネイプ先生には好かれていないかもだけど…。

そんなことする人じゃないと思うけどなあ。

職員達の席の方を見つめていると、ふいに目があったのはクィレル先生だった。

「……、」

すぐ逸らしたけれど、一瞬あの瞳が黒に染まっていたような気がして、

なんだか恐かった。






   

[しおりを挟む]


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -