如月の華 | ナノ



偽物はどちらだと思う?
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「おはようセドリック」

「おはようルーズ、」

二人で一緒に朝食向かうと、グリフィンドールの席で眠そうなNO NAMEの姿を見つけた。

それに苦笑していると、NO NAMEに気づいたのかルーズはニヤニヤと笑い出した。

「おいNO NAME、なんだよその腑抜けた顔は」

「……朝からうるさいなあ」

ルーズの言葉に不愉快そうに答えたNO NAMEにルーズは顔を歪める。

「あ、セドリックおはようっ」

「おはよう、NO NAME」

面食らったような顔をしたルーズは不思議そうな顔をした。

「なんだよ、セドリックのこと知ってんの?」

「うん」

「図書室でね、会ったんだよ」

「へーえ……」

それに一瞬瞳を細めたルーズ、それと同時にNO NAMEは席を立ち上がると、

用事がある、と言って戻っていった。

それに手を振るとルーズと共に、席につく。

「NO NAME、小さい頃から箒には乗っていなかったの?」

「え、なんで?」

「高所恐怖症なんだろう?」

「確かにそうだけど…なんで知ってるんだよ」

「言ってたからだよ、NO NAMEが」

そう言って近くにあった飲み物を飲むと、ルーズは苦笑した。

「あいつに魔法使えるとは思ってなかったからな。てか、

あいつさぁ…ほんとに高いところダメでさ、笑える」

笑っているルーズを見つめていると、不思議そうな顔が返ってきた。

そして高い声が聞こえると、その声の主はすぐにルーズに絡みついた。

「ルージーおはようっ」

「あ、ああ。」

「今日はクディッチの練習するの?私絶対見に行くからね」

それに微笑みを浮かべたルーズだったが、違和感を覚えた。

今の笑顔よりさっきのルーズの笑顔の方が本物に近いような気がして。

そして一つの考えが頭をよぎったが、ありえない。とすぐに消した。



…だって、兄妹だぞ……。








   

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