図書室の居眠り少女 2/5 「……ぐぅ」 「君、起きて」 「……む、みゃ」 「おーい、」 図書室で確かグリフィンドールの寮生だと思うが、 生徒を見かけた。 図書室で寝ている姿だ、 これは注意しなければ、と思い。 上下に揺らす肩を揺すったが、起きる気配などない。 「…困ったな、」 監督生である僕だからこそ。 ここで見逃すことはできない、 もし先生に見つかれば、点を下げられてしまう。 「おー何やってんだパース」 聞き覚えのある双子の声に振り返れば、 寝ている生徒を見て、爆笑する二人。 「おおッ!こんなところで寝てるなんて初耳だぜ!からかってやろうぜ」 「ああ、当たり前だろ」 どうやらこの生徒とは顔見知りなようだ。 「じゃあお前たち、起こしてやってくれ。」 僕じゃ全然起きないんだ。 と言ってみれば、お安いご用さ、と言って生徒に近寄った。 「おーい!!NO NAMEーッ!!!!」 「…」 「起きろよーーーッ!!!!」 「…」 双子は顔を見合わせると、二人で同時に口を開けた。 「「お前の兄貴が来たぞーッ!」」 「は?!ふざけんな!」 ばっと顔を起こして顔を真っ青にしている。 「あれ…?いないじゃん…なんだ…」 「そのまま眠てるとパースがうるさいぜ」 「え、パース?監督生の??」 目を点にして僕を見上げた、 するといっきに顔を赤くして慌てる。 「すすすすすいません!」 「いや、今度から気を付けてくれればいいんだ」 「はいいいッ!!!」 横で双子は大声で笑っている。 どうやらこの子は完全に双子のおもちゃになってしまったようだ。 普通の子なのに、可哀想に。 注意して、寮に戻って勉強を始める。 そしてそろそろ見回りの時間だと、廊下に出て見回りを始めると、 ハッフルパフの監督性、ランディーを見かけた。 「やぁ」 爽やかな笑顔の彼は手を降ってくれた。 彼と一緒にいると女子達の気持ちがよくわかるようなきがする。 この整った顔で挨拶されれば、誰もが恋に落ちてしまそうだ。 弟も人気があったような。 「やぁラン。」 せっかくだから一緒に回らないか、と言われたので一緒に回ることにした。 すると会話がグリフィンドールの事ばかりなのが、少し気になったので 質問してみることにした。 「どうしてそんなにグリフィンドールが気になるんだい?」 「え、ああ実はね俺の妹はグリフィンドールなんだ」 少しぎこちなさそうに笑ってそう言ったラン。 それに少しびっくりする。 「ハップルハフじゃないのかい?!」 「あぁ、」 「それは…気になるだろうね」 僕たち兄弟はみんなグリフィンドールだし、 そりゃスリザリンなんかにいったら一大事だけど。 それにしても、ランの妹らしき少女はいただろうか… ロンと同じ歳なんだろうけど。 「どんな子なんだい?」 「うーん…よく、寝てるかな。」 「…」 なんだか一人の少女が頭に浮かんだが、 ありえないな、 とすぐ考えを消した。 [しおりを挟む] |