壊したくて泣きたくて | ナノ

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「お、おはよう…」

「おはよう」

低血圧な私は朝が苦手である。あいにく今日は土曜日。

学校もない日だからこそもっと遅くまで寝ていたかったが。

昨日から同居人が生活することになったので早く起きてみたらこれだ。

ダメだもう。吐きたい。気分が悪い。

もうすでにリビングのソファに座っていた彼に悟られないよう挨拶をすると、

彼はなんだか歪んだ顔をした。

「…ひどい顔だぞ」

「知ってるよ。もうやだ朝は」

「すまない、俺がいるからこんなに早く起きたんだろう?」

「ううん、そんなんじゃないよ、」

そう言って微笑んだ。

昨日名前を教えてもらった、クラウド。

外国人みたいなカッコイイ名前、実際に外国人なんだろうけど…

異世界だったらどうなんだろう…異世界人…?

「あ、今から朝食作るね」

そう言って手際よくベーコンと卵を冷蔵庫から取り出すと調理を始めた。

なぜか横でそれを見ているクラウドを見つめた。

「なにしてるの?」

「いや、俺のいた所とあまりかわらないから」

「あ、そうなんだ、じゃあ車とかも?」

「ああ」

なんだ、意外に私たちの世界は似てるのかもしれない。

これならクラウドも生活には困らないね。

「今日は買い物に行こうね、色々必要な物があるだろうから」

「ああ、すまない。」


   

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