壊したくて泣きたくて | ナノ
13011/2
涙は枯れない、満たされない心と比例して、何度も何度も苦しくなる
どうしたらいい、彼との約束はあまりに苦痛で、消えたくなる自分がいた
「・・・何か食べようよ、NO NAMEちゃん」
ベットに沈む私の横で囁かれた細くて高い声、ゆっくりと首を振ると、美希さんの声がまた響いた。
「ねえ、本当はいつから食べてないの?あれからずっとなんて言わないよね」
「・・・食べてる」
「・・・・・・絶対全然食べてないよ、NO NAMEちゃん・・・こんなに痩せてる」
確かに体重はだんだんと減っていき、肉が気になっていた所が気にならなくなった。
同時に動くことも、辛くなって、何もしない日々が続く。ただ泣くだけの日々。
食べることも、何かを飲むことも、面倒だった。
「大丈夫、大丈夫だから」
自分に嘘をつくような言葉は、本当は今は口走れる気がしなかった
だから同時に涙が溢れ出して、またシーツを濡らし始める
そんな私の腕を掴んで、抱き寄せてくれた美希さんの身体は暖かかった
「お願い、私には事情を話して・・・、お願い」
静かに響く優しくて柔らかい声に反発する力もなくなって、その背中に腕を回して
溜め込んでいた思いを大声で吐き出した
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