壊したくて泣きたくて | ナノ

0802
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「じゃあどこに行きたい?」

「だから俺はここらへんで十分だ」

クラウドが言葉を続けようとしたとき、インターホンが鳴る。

NO NAMEは息を吐きながら玄関を開けたその時、NO NAMEの瞳は見開いた。

「お兄ちゃん!」

「よお、近くで仕事があってさ、今日は泊まらして」

目の前ににこやかな笑顔を浮かべたのは、黒髪で端麗な青年の姿だった。

NO NAMEは唖然としていたが、気を持ち直して、クラウドのことをどう誤魔化せばよいか考える。


「…って、ちょ、待ってよ!」

それもつかの間、兄は家に上がってしまって、リビングへと足を進めた。

NO NAMEが腕をつかんだが、遅く。

リ文具の扉は開かれる、その中にいたクラウドへと視線は向く。

「……ん?」

兄の瞳も、クラウドの瞳も見開く。NO NAMEは小さな声でこの男が自分の兄だとクラウドに伝えると、クラウドは小さく頷いて兄に近づいた。

「…妹さんとお付き合いしています、クラウドです」

「…え、こいつと?」

「な、なにいってんの?!」


NO NAMEは更に目を見開く、どうゆうことだか分からない。

なぜクラウドがこのような発言をする。

クラウドはそれに気づいたのかNO NAMEの腕を引くと、小さな声で耳打ちする。

「…こうゆう理由でもないと、家に男が居候しているなんておかしい」

「…た、確かに」







   

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