壊したくて泣きたくて | ナノ

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「あ、いたいた…って、囲まれてる」

クラウドの姿はすぐ見つかったが、その周りには同じく金髪に髪を染めた

女の子の姿があった。

どうやらナンパされているようだった、

イケメンのクラウドはどう対応するのかな。見どころだ。

しばらくクラウドを眺めていようと見つめていると、

ふいに青く光る瞳がこちらに向いた。それにドキリと心臓が跳ねると同時に

女の子が口を開いた。

「ねえ、一緒に行動しようよ。一人でしょ」

その言葉にクラウドは女の子のほうを見ると、静かに口を開いた。

「興味ないね」

「ぶっ……。」

思わず大声で笑ってしまいたいと思ったが、息を吹き出した。

そしてその群れをかき分けてずんずんとクラウドが歩く先は、

私の元だった。

「……遅い」

「いやあーごめん。ナンパされてるの見てたの」

「知ってる」

そうだよね、目があったよね。

「ごめんね」

だって私が言ってもあの女の子達ひかなそうだたからさ。

「でも“興味ないね”は笑えたよ」

「……興味なかったから」

「そうだろうけど、ストレートっていうかなんていうか」

ハッキリいうと冷たいなあ。

って所だったが、あれは知らない人だからかな。

それとも、私にも同じようにせっするのかな。

なんでこんなこと考えるんだろう。

なんか、くだらない。



 

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