16歳 | ナノ

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「どうゆう、ことだっ…」

視界に写るのは青い炎ではない。

あの赤く染まるNO NAMEの姿だ。

「おい雪男!今は杜山の手当てをしろ!」

「っ…」

シュラさんの声にわれに帰ると、急いでしえみさんの首に埋まった寄生虫を除去した。

そして再びNO NAMEに瞳を向けると肩に手がのった。

それはシュラさんのもので、シュラさんの表情は歪んだ。

「今はこいつらを避難することが最優先だ」

「分かっています!でも、NO NAMEはっ」

「分かってねぇ!!お前は祓魔師でこいつらの教師だぞ!!!」

強く響いたシュラさんの声に目を見開くと、息を吸い込んだ。

「分かりました…」

しえみさんを担ぐと、生徒を移動させるためにシュラさんの後に続いた。

「…先生、どうなっているんですか…っ、奥村君も奥村さんも!!!」

「兄のことはお話します…、でもNO NAMEのことは…僕も、」

どうして。

僕にだって分からない、

なんで。

僕が聞きたい、


NO NAME、NO NAME。


 

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