16歳 | ナノ

0405
5/5


「ただいまー!」

「!」

男子寮の下から見知った燐の声が響いて、

すぐさま部屋から抜け出して、

玄関に迎えに行くと、

燐と雪男の顔が目に入った。

「おぅ!NO NAME!!」

「おかえり!!」

「ただいま、NO NAME、大丈夫だった?」

雪男の優しい笑顔が久しぶりに見れて、

なんだかすごく嬉しい気分になった。

「うん、大丈夫。」

アマイモンの事は秘密にしていることが、

少し気がかりだったけど、

話すわけにはいかない。

「あーまじイカはもう見たくないぜー…」

「…イカ…?」

「あァ!後で話してやるよ!!」

それから燐の話をご飯を食べながら聞いて、

部屋に戻った。

部屋にはなぜかベットに燐の使い魔のクロがいた。

“NO NAMEだっ”

えっ…?

「今、しゃべった…?」

“このベット気持ちいいなぁー”

「…なんでわかるんだろう…、」

燐や雪男もわかるのかな、

じゃあおかしくないよね!!!

クロと一緒にベットに寝っ転がっていると、

扉をたたく音がした。

「雪男、どうしたの?」

入ってきたのは雪男、

ベットに座って、クロをなでる。

「NO NAME、本当に何もなかったんだよね」

「……うん」

「それならいいんだ…。」

「…う、ん」

「明日、任務があるんだよ、
NO NAMEは初任務だね」

「本当に?」

なんだか楽しみになってきた、

「遊園地で悪魔を探す任務、」

「遊園地?!」

行きたい!早く行きたい!

と思ったら雪男に「任務だからね」と言われてしまった。

そして雪男の手がふと伸びて、

私の頬に重なった。

「どうしたの…?」

「…いや、なんでもない」

見つめられた雪男の瞳が、

なんだかいつもより黒ずんで見えたのは、

気のせいだろうか。










   

[しおりを挟む]

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -