16歳 | ナノ

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「はぁ、」

「どうしたのNO NAMEちゃん」

「うん、ちょっとアレから雪男と燐がしつこくて…」

昨日の屍から二人が以上に怪我はない、とか、
説教を聞かされたり…

本当に疲れた。

「本当にNO NAMEちゃんは二人に好かれてるねぇ」

「もうやだったらー…」

屋上でシーツをしえみちゃんと干しながら会話する。

あれからしえみちゃんと仲良くなって、

本当に良かった。

朴さんや神木さんとも仲良くなれるといいんだけどなぁ…。

「おいNO NAME、聞いてたぞ!」

「ひっ、燐!!い、痛いっ!!!!」

いきなり現れた燐に頭をグリグリやられて、

痛すぎて叫ぶと燐の手が離れた。


「わりぃ、やりすぎた…」

「もう、やだ燐」

「え」

「燐、女の子にグリグリはダメだよ!」

「な…おい、NO NAMEどうゆうことだよ!」

「行こ!しえみちゃん!!」

すぐこうやって燐はグリグリしてくるんだもん。

しえみちゃんを連れて屋上を去ろうと燐を見て叫んだ、

「燐なんか大嫌い!!」

「!」

なんか青ざめた燐の顔が見えたけど気にしない。

「いいの、あんなのこと言って」

「いいのいいの!授業に行こう!!」

はじめての塾の教室を見て、感動する。

「す、すごい…!」

なんかこの雰囲気いいね!

ガラっと音を立てて扉が開くと燐も入ってきた。

「あ、しえみちゃんっていつも燐の隣なんだっけ」

「あ、うん」

「じゃあ私は違うとこにしよ、うーん」

「奥村さん!俺の隣なんかどうですか?!」

「志摩君、でも真ん中がいいんだぁ…あ、山田くんの隣!!!」

そう叫ぶと、みんなは唖然とした顔をしている。

「おいNO NAME、俺の隣でいいじゃねぇかよ!」

肩を燐に掴まれて、

振り向かせられると、舌を出してやった。

「やだよーだ!」

その手を振り払い、

山田君に話しかけた。


「初めまして、奥村NO NAMEです!隣、いいかな?」

山田くんは無言で私を見ると、

頷いた。

それに笑顔で挨拶して、隣に着席!


「私、今日が初めてなんだ…」

「……楽しみか?」

「うんっ!」

山田くんの声は意外にも高かった。

そして無口なのかと思ったらしゃべってくれた!

嬉しいなぁ…。


「では授業を始めるでございますよぅ」

教室に入ってきたのはセレブそうなおばさん先生。

しかも喋り方がベストマッチ。

それに苦笑していると山田君の声が聞こえた。

「コラ、仮りにも先生だぞ、オバサンだけどな」

「…はぁーい…!」

なんか山田くん、本当に声が高いなぁ!!

「では宿題に出した所を暗唱してもらうでございます、神木さん!」

神木さんが指されたが、

最後まで暗記できなかったらしく、

かわりに勝呂君が答えた。

「すっごい!勝呂君!!」

見事に暗唱した勝呂君にみんな拍手!!

だけど、なんだか神木さんと勝呂君は喧嘩ムード。

「と、とめなきゃ…」

立ち上がろうとすると山田くんに手を掴まれた。

「止めとけにゃ、すぐ雪男が来る」

「う、うん…」

…“にゃ”………?


そして山田くんの言うとおり、

雪男がすぐ来て、怒られて、

寮に移動した。

 

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