16歳 | ナノ

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「……」

寮に来て、

不思議なモノを見た。

台所で作業している小さな生き物。

「…いい匂いっ…」

しまった、

余りにもお腹が減っていたので声を出してしまった。

多分あれは悪魔、

見つかってしまったら…、

「…ひっ」

私の声に気づいたのかこちらを見た悪魔。

そして、そのまま私に近づいて。

出したもの。

ガチャン!

「……へ?」

チャーハン…。

「…」

「食べていいの?」

無言で頷く悪魔。

「いただきます…」

とりあえず食べておこう、

なんか危険な感じはしないし…、

パク

「お、おいしーっ!!!!!」

あまりのおいしさに感激すると、

悪魔は笑った。

なんだ、良い悪魔じゃんっ!!!!

「御馳走様でしたーっ!」

完食して皿を手渡すと、

元気な声が聞こえた。

「監獄かよ?!」

「燐だ、雪男の声もする…、」

声のするほうへ迎えば、

部屋の前で燐が騒いでいた、

隣では雪男が笑っている。

話の内容から、燐は雪男のことをもう知ってるみたいだった。

それに二人とも、

なんだか楽しそうに話してる。


「NO NAME」


こちらに気がづいた燐が、

私の名前を呼ぶと、雪男もこちらを向いた。

「おかえり、二人とも」



その言葉に笑って二人は

「ただいま」

と言ってくれた。




 

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