笑みをこぼす | ナノ

0702
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先輩に食堂の外へと連れ出されれば、両手を合わせて深く頭を下げられる

「ほんとにすまん!なんかみんなに勘違いされて・・・」

「いえ!私の方こそ・・・っていうかすいません。私なんかと付き合っていることにされて」

泣きたいです。久々知先輩を辱めてしまったのだから。

すると、がしっと肩を掴まれて、思わず顔を上げると、久々知先輩の目と目が合う

「そんなことない!!!」

えらい大きな声だったので、自然とはい、と答えていた。

しばらくして久々知先輩は恥ずかしそうに、顔を真っ赤にさせる

「いや、その・・・・・・うん、えっと」

「先輩?」

顔を下げていた先輩の顔が瞬時に上がると、真っ赤な顔がこちらに向く

「NO NAME!その・・・」

「NO NAME、飯冷めるぞ」

久々知先輩の言葉を遮断するように聞こえた鉢屋先輩の声、

鉢屋先輩は私たちの中に割って入ると、邪魔そうに久々知先輩の手をはたく

「おまっ・・・空気読めよ」

「なんのこと?さぁいこいこ」

「・・・は、はぁ」

半ば無理やり鉢屋先輩に腕をひかれて、食堂に入った

そんな姿を眺めて、息を吐き出す久々知の背中をポンっと叩いのは

勘右衛門だった。


   

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