strawberry | ナノ

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「くっそ!あのプレテントー虫め!!私はソルジャーじゃないのにぃっ!!!!」

「NO NAME!今はエアバスターを!!それにプレジデントよ!!」

ティファの大きな声にはっ!っとするとエアバスターを見る。

「で、でっかいー!!」

リアルだよ、リアルだよ、リアルだー!!

「はっ!!」

クラウドとティファが攻撃を入れる、とエアバスターはターンして私とバレットの方向を向いた。

「ひぃぃっ!!こっち見てるー!!」

「落ち着けNO NAME!」

クラウドの声なんか無視して固まってると、バレットの声が響いた。

「ヘビーショット!」

バレットはエアバスターにヘビーショットを浴びせた。

「バレットナイス!!!」

さっきまでターンしていたエアバスターはターンしなくなった。

「ターン機能が壊れた!」

「なにぃ?!ずっとこっち見てるの?!」

こっちに攻撃が来る!!!

無理だぁー!!!

「NO NAME!攻撃するのよ!」

「私にそんな勇気ないんですー!!」

ドンドンッ!!!

「く、くっそ!」

あわあわしてたらバレットにエアバスターの攻撃が降り注ぐ。

「バレット!!」

このままじゃバレットが!!!

「ねぇ!機械って何に弱い?!」

「機械?炎、か…?!」

炎!

たしか神様に貰った力にあったはず!

でも、どうやって出そうかな…

なんかないの?!

「あ!あんな所に缶が!!」

「缶?!」

おおおぉ!!

あれがあるじゃまいかぁ!!!

私は缶のほうに走っていった。

「何やってるんだNO NAME!!」

「大丈夫!おおぉッ!!!!」

缶の方向に走っている右足に集中する。

だんだん熱くなってくる…

「なにするつもり?!」

私はいきおいよく缶を空中に蹴り飛ばし、地面を蹴って、自分も缶と同じ高さにジャンプした。

「おおおッ!!!」

身体を精一杯回転させる。

「ファイアートルネード!!!!!!!」

回転した体と足からは炎が灯っていた。
そして空中にあった缶を蹴る、と缶は大きな炎を身につけ真っ直ぐエアバスターに向かって高速で迫っていく。


ドガァン!!!


「やったぁ!」

「NO NAMEすごい!!」

「あいつ、今マテリア使ったの見たか?!」

「どーでもいいじゃねーか!」

「私の手柄だぁー!!!って、あれ…?ここは、空中?!?!」

そうだったね、勢いよく回転しすぎてまだ空中だったね、てかエアバスター乗り越えて、クラウド達の方面に落ちてるし!!

「いぎゃああぁッ!!!助けてぇ!!!」

「自分でジャンプしたくせに着陸できないのか?!」

「だってええええぇッ」

どんどん落ちていく、どーしましょー…

「クラウド!」

「分かってる!」

「あぁ!!終わったぁーッ」

ボスン!

「く、クラウド!」

気づけば、クラウドの膝の上。

え、何この状況。

うっほうっほなんですけど

「おい、大丈夫か」

「あ、ありがとうございます………」

「よかった、NO NAME!」

よかったよ、ほんとに…

ん?私ったらなんか忘れてる気が……

びりびりびりびり!!!!!!!

突然エアバスターが電気を身体に纏わせると、


バンッ!!!!


「え」


いきなりの浮遊感。

そうだった、エアバスターが爆発して下が穴開くんだった…!!

「今度こそ終わりだぁーッ!!!」

「NO NAME!!」

「クラウド!」

クラウドが手を掴んでくれている。

でも、クラウドの身体も落ちてしまいそう、

クラウドも一緒に落ちちゃう!!!

「手、離すなよ!!!」

「クラウド!NO NAME!なんとか生きて!死んじゃダメ!話したいことがたくさんあるの!」

「分かってる、ティファ」

「おい、なんとかなりそうか?!」

バレットの声にクラウドは笑った。

「自分の心配でもしてろ!俺はいいからティファを!」

「そうか、色々悪かったな」

「これで終わりみたいな言い方はやめてくれ!」

「NO NAMEも死ぬなよ!!マリンが悲しむからな!!」

「バレット…」

「NO NAME、ふんばれ…」

「クラウド…」

まだ、助かる。

「なッ!!NO NAME!」

私はクラウドの手を離した。

「まだクラウドは助かるよ!!!!!それにここから落ちればまだあのお花畑にいけるんだァーッ!!!」

「そんな!!!NO NAMEーッ!!!!」

「お花畑だと?!ふざけたことを言うな!!!」

クラウドは自分の身体を支える手を離して叫んだ。

「クラウド?!何やって!!!!」

クラウドは手を伸ばして、落ちていく私の身体を引き寄せた。

「ぬわぁにぃ!!!!クラウド!ティファというものがありながら!!」

「何を言ってるんだ!いいから黙ってろ!」


ドガァン!


「「!」」

聞こえた爆発の音。

「ティファ!バレット!」

「もし――」

「ん……」

「もしもーし!」

「ぬぁッ!ここは!お花畑!」

「大丈夫?」

この、この声はぁッ………

声の先を見ると、心配そうな顔がのぞいている。

まさに、綺麗なべっぴんはんがいますね。

エアリース!!!!

「あの、平気?」

「あっ…うん」

「よかった、下の彼が全部庇ってくれたみたいね」

「彼…?」

「うん、下の。」

下の?

ゆっくりと下を見ると、苦しそうに汗をかいているクラウドさん。

あらまぁ…ずっと上に乗っかってたわ…

「彼、傷だらけね…きっと貴方の事、すごく大事なんだわ」

「いやいやいやいや!それはありえましぇんよ、うん。ありえない」

「いいから…早くどいて、くれ…」

すると下から苦しそうなクラウドの声が聞こえた。

「わぁっ!!!ごめんごめん!!!大丈夫?!クラウド!」

「……あぁ」

「一緒に落ちるからだよ、あのまま上がってたら良かったのに」

「……」

するとクラウドの鋭い目つきが私の瞳を捕らえた。

目が、離せない。

え…怒ってる、の…

「な、に…?」

「なんでもない…」

クラウドは息を吐くと、周りをキョロキョロと見渡した。

「ここは、スラムの教会。五番街よ、いきなり落ちてくるんだもん、驚いちゃった。」

「きっと、このお花畑がクッションになってくれたんだね」

「あんたの花畑か?悪かったな」

「気にしないで、お花、結構強いし、ここ、特別な場所だから」

特別な…場所…

エアリス……

「ミットガルって草や花あまり育たないでしょ?でもここだけ、花、咲くの、好きなんだ、ここ」

エアリスはそう言うと、花の手入れを始めた。

「また、会えたね…」

その一言で、クラウドは変な表情を私に向けた。

「な、なに…」

「お前じゃないのか」

「いやいや、クラウド、君君!」

そう言うと、クラウドは眉間にしわを寄せて、考え出した。

「おぼえてないの?」

「……」

「まぁ、いっか、私は花売りのエアリス、貴方たちは?」

「俺はクラウド、だ、」

そっか、と言ってエアリスは私を見た。

「貴方は?」

「私は、NO NAME!」

「仕事は?」

「なんでも屋だ」

「はぁ…何でも屋…」

「なんでもやるのさ」

ふっ…なんでも屋…か…

「お前、なんで笑うんだ…」

「いや…ぷ」

やばい、私は笑っちゃった…

「ふふっ」

「お前後で覚えてろよ…」

「はぁーい…!ってあ、あれは!!!!!」

「ん?あ、タイミング悪いなぁ…」

いつのまにか、教会の扉の所に立っていた青年。


そうです、あの赤髪の!!!!!!


     

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