strawberry | ナノ

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「は、離してっ…クラウド…っ…」

「NO NAME」

「絶対、言うことなんか聞いてあげないんだから…っ」

顔を真っ赤に染めてクラウドを見上げるNO NAMEの脇に手を差し込んで後ろから軽々しく持ち上げたティファは、そのままNO NAMEをクラウドの乗るバイクの後ろに乗せる。

「バカなことやってないでさっさと乗る!」

無事にティファ達と合流したNO NAMEとクラウドだったが、ビルから脱出しようと

クラウドはバイク、ティファ達は車に乗り込もうとした所だった。

「私車がいい!バイクなんて危ないのやだ!てかクラウドの後ろになんか乗りたくないわあァ!!」

前に乗るクラウドはため息をついたが、すぐにエンジンをかけた。

揺れるバイクにびっくりしたNO NAMEは思わずクラウドの背中に触れる。

「ぎゃあ!クラウドに頼るなんて絶対に嫌なのにいい!」

「うるさい!黙ってないと舌噛むぞ!」

NO NAMEの視界は一変する。一気に襲ってきた浮遊感に身を任せながら、

静かに瞳を閉じた。


――ああ、嫌な記憶は忘れてしまおう…



「NO NAME、起きて」

エアリスの柔らかい声が聞こえた、とNO NAMEは思いながら重たい瞳を開けると

そこには天井があった。

「あれ、バイク…は…?」

「ビルからは脱出したわよ、ここはカーム」

「うっそ!全然覚えてない!ビルから飛び降りたことなんてぜんっぜんこれっぽっちも覚えてない!!」

「……覚えてるじゃないか。」

だが、半ば気を失っていたNO NAMEがバイクからずり落ちるのを支えながらクラウドは

バイクを運転していた。それを後ろから見ていたティファはやっぱり自分の車に乗せたほうがよかったかな、と思ったようだった。

「NO NAMEも起きた所だし…話して










     

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