strawberry | ナノ

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「は、ははは…」
「きしょ…」
親友からの冷たい目線なをて気にしない。
今の私は目の前のケータイの画面を見つめてるだけで幸せだからね

「何がいいんだか」
「分からないでしょ?分からなくていいんだぁよ」
「…」
ケータイの画面には文字、文字、文字!!!
そう!夢小説さ!!

「なんだっけ…山崎君よりもクラウドのほうがいいわけ?」
「山崎ぃ???誰ですか?」
「(こいつ昨日告られたイケメンの名前までも忘れてやがる…」
「私にはクラウドしかいません。」
「…あっそ…………あぁもうイライラするぅー!!!」
親友の叫びなんか知るもんですか

「あ、じゃあね!」
「うん!」

親友との学校下校の道をいつも一緒に歩く。
そしてここでお別れ、反対方向に走って帰って行った親友を見送ると、私も歩き出した。

「暗いな…」
もう冬だ…
外は暗いし寒い、
来んなときに隣にクラウドがいれば身も心もほっかほかよ…

「はぁ……」
いつもと変わらない毎日がつまらない

「トリップしたいよぉ!!」
そんなことを思ったつかぬ間、私は浮遊感に包まれていた

あれ…?
気持ち悪い…
ジェットコースターから落ちるみたいに…





ん?








落ちてる?









「いぎゃああぁあぁ!!!!!!!!!!」


いったい何がどうなってるねかね?!


私はどこに落ちてるのかなぁ?!




あぁ


神様


最後くらいクラウドを見させてはくれませんかね…


「んー…」

思い瞳を開けると、目なれない天井があった。
状況が理解できないまま目をあけていると、ふいに視界に綺麗な黒髪の女性が写った。

きれいな人…

誰かに似てるな…

「あ、おきた?」

「んー?あ、はい…………ん?」

「大丈夫?」

「えっと…あの…大丈夫じゃないです」

「……そ、っかぁ…」

おいおいおいおいおいおいおい

なんで目の前にティファがいるのかね

あれぇっ…

ここって天国か何かかな?

「あのぉ…ティファさんでございますか?」

「そうよ!何で知ってるの?」

「…………ファンです」

そう言うと、ティファはひきつったように笑った。

おい。

これは第一印象最悪じゃないかな…

てかなぜわたしは二次元にいるのかなァ…

「あの…ここは?」

「私の家!貴方道端に倒れてたの!綺麗な顔してるから男の人に連れてかれそうになってたから助けてあげたわ!」

「あ、はは…ありがとうございます!」

ティファさんよ…ご冗談がお得意なようですね…

でも状況ついてけねぇよ…!!!

「貴方の名前は?」

「私は…えっとぉ……ぺペロンチーノです。」

「ぺ、ぺぺろん?」

いや、違うよ

なんかクラウドとかティファとおか外国人っぽい名前が良かったし…

「嘘です!NO NAMEです!」

「NO NAME!よろしくね!」

よろしくね!

って言われちゃったよぉ!!!

嬉しい!!ありがとう神様!!!

「それでどうしてNO NAMEはあんな所に倒れてたの?」

あんな所…?

「私、どこに倒れてたの…?」

「……神羅カンパニーの壱番魔洸炉の前よ」

ティファはさっきまでとは違う、真剣な眼差しで言った。

どうしてそこに倒れてたんだが、全然わかんないし…

どう答えればいいのかわかんない、から…

「私…きっと…てか多分!違う世界から来たの!」

「違う、世界…?」

「私学校の帰りにふうつにケータイ見ながら歩いてたらいきなり地面に穴があいたというか…落ちたの!!」

目の前のティファは何を言ってるんだがわかんない、といった表情をしている、

でも、真剣に聞いてくれてる

「それで気づいたらここに…」

「そっか、信じるわ!」

「ほんとに?!」

こんなFF7の世の中だし、人のこと。

簡単に信用できないはずなのに

しかもあんな所に倒れてたらまっさきに神羅の者かもしれないって…

疑うはずなんだけどな

ティファは、優しいよね…

感動しちゃう…

「テァファ…」
ドアの向こうから名前を呼んだのは小さな少女。
マリン!!

「マリン、こっちにおいで!」
テァファに手招きされてゆっくり近づいてきたマリン。

「この子はマリン」
「マリン!よろしくね!私はNO NAME!」
「うん!お姉ちゃん可愛いね!」
「でしょ?」
テァファはマリンと一緒に微笑んだ。

可愛いって言われちゃった
お世辞でも嬉しいです!
「NO NAME、行くとこないよね?」
「あ…うん」
「じゃあここにいようよお姉ちゃん!」
「え…?」
テァファを見ると笑顔で頷いた。

「あ、ありがとう!」

「とりあえず…この世界のこと、説明しなくちゃね」
「あ…私、知ってますこの世界のこと」

クラウド達がゲームの中の人だなんて流石に言えないけど…

「…そっか!」
「お姉ちゃんはアバランチに入るの?」
マリンは私を覗き込む。
そんなマリンの頭をテァファは撫でた。

「アバランチには入らないよ、NO NAMEは普通の人なの」
「そうなんだぁ…」

アバランチ…

そっか…

私、この世界に来ても…
何もできないじゃん…

「どうした
の…」
「私には…できること、ない?」
「…NO NAME、大丈夫!店のこと手伝ってくれればそれでいいわ!」
「う、ん…」

いいのかな…

でも、私にはできること、ない…

「あ、私ちょっと買出しにいってくるからマリンと一緒にお店を見ててくれる?」

「あ、うん!」

「行こう!お姉ちゃん!」

マリンに引っ張られて、お店のカウンターに出る。

うっひゃぁっ

ここがあのお店かぁっ

「お?新しい子かい?」

「あ、はい…今日からです」

「そうか、そうか…このスラムでは見かけない顔だねぇ」

「は、はは…」

鋭いなぁ

「お姉ちゃん!可愛いでしょ?」

「そうだな。べっぴんさんだ。」

「で、でへ」

「うぎゃああぁぁっ!!!!」

「ひいぃっ!な、なにぃ?!」

急に聞こえた男の悲鳴。

外から聞こえた、なに…?

「お姉ちゃん…」

「マリン、大丈夫!」

私はおそるおそる、店のドアを開けた。

「お、おい、ねぇちゃん…?」

「大丈夫っす!!」

危険かもしれないけど…

こうゆうの見たくなっちゃうジャン

これが人の好奇心っていうもんよ!


「ん?」

店の外にいたのは、

悲鳴をあげた男と…モンスター?

えっと…

いきなり遭遇とか…?

「ガゥゥ…」

「ひぃっ…モンスターだぁっ!!なんでここっ!!」

「お姉ちゃん!」

「マリン!隠れてて!」

「ガゥウゥ!!!!!」

目の前のモンスター…


はっきり言って


ちびるほどこえぇっ


でもな!!マリンがいるんだ!!

今の自分はなんにもできないけど…!!

ピンチの時にあられる…


「そうゆうヒーローに私はなりたかったんだよ!!!!」

「お姉ちゃん!」

「ガゥゥゥ!!!!!!!!!」

モンスターは真っ直ぐ私に向かって、突進してくる。

さて、どうしようか

ヒーローになりたかった!!!

だが私にはそんな力あったっけ?!?!


「あぁーっ!!なんかないのぉ?!」






せっかくFFの世界にきたのに





何もできない





役にも立てない





そんなの






そんなの





「あんまりだぁっ!!!」

その瞬間、光が視界を過ぎった。


【おい】


……


【おい!聞いてんのか?!」


なんすか…って誰?!


【俺は、神様だ、敬えコノヤロー】


…うっざい神様


【いいのかよ、そんなこと言って?あーあー…せっかくお前にめっちゃぱわふるな力を与えてやろうと思ったんだけどなぁ?】


ぱわふる?!


【でもお前、態度悪いからなー…】


えぇっ?神様ぁっ!私、そんな態度悪くないですよぉ!!
もう!ぷんぷん!


【もういいよ、逆にキモかった】


うるさいな!それより力って?


【はっはっは!お前には大地の力、雷、炎、水の力を与えてやるよ】


うっひゃあぁ!神様ふとっぱらぁ!


【ほめろほめろ…では、じゃあな】


って、神様?!
どうやって力使うの?!

おい!



ハゲ!!



【ハゲじゃねぇ!!!】




その瞬間、また光が視界を過ぎった。


「ガゥゥ!!!」

モンスターは真っ直ぐこっちに向かってくる。

「さっきのは…?まぁ、いいや!!とにかくなんとかしなくちゃ!!」

で、何をすればいいのかな?!

なんか、カッコよくなんか出てこないわけ?!

あ、そういえば私ったら、親からしこまれたあれがあるじゃないのぉ!!!

じゃあカッコよくいくかぁ!!!


「こい!雷の剣!!!雷進剣!!!」

うっ…

その瞬間光が私をつつんだ。


そして…


「うっそぉ!ほんとに出てきたぁ!!!すっげぇ!」

「危ない!お姉ちゃん!!」

「にゅわ!!!」

モンスターはもうすぐそこまできていた。

「やるしかない!やれそうなこの感じは、やれる!!!!」

私は剣をモンスターに向けると、

「雷の裁き!雷裁判!!!!!」

そう叫ぶと、モンスターの上から雷が落ちた。


「うっひゃぁっ!!!!すごー!」


モンスターは黒焦げの状態で倒れた。


「お姉ちゃんすごい!!」

「…ほんと!奇跡だよ!」


     

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