strawberry | ナノ

0302
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「おはようお姉ちゃん!」

「お…はっよぉ…マリン…」

朝。

朝だよ、朝…

はぁっ


「どうしたの?」

「朝は苦手ですのよ」

「ふふっ!おもしろーい!!」

マリンはそう言って私の手を握ると、ひぱった。

「ティファが呼んでるよ!」

「なに?!ティファが?!すぐいくぜぇ!ティファ!!!」

まぁ地下から一階にいくだけだけどねぇ!

「おはようNO NAME!」

「おっはよぉ!」

店のカウンターにはティファの姿…と、クラウド。

「よぅし!今日は五番魔洸炉に行くぞ!駅に集合だ!」

バレットの大きな声で、中間達が店を出て行く。

「今日は私も行くからね!あと、戦いにそなえて武器屋で何か買ったら?」

「うーん…あ、この雷の剣を腰に下げられるようにしたいな、あと、なんか色々と…」

「じゃあクラウドと二階の武器屋に行って来て!」

クラウドとぉ…

気まずいじゃん…

笑顔のティファが改めて少し怖いような気が…

「行くぞ。」

カウンターの席から立ち上がるクラウド、

「あ、まって!」

クラウドについていき、武器屋に向かう。

「何がほしいんだ」

「んーと、この剣を入れる奴」

細くて、私の肩幅より少し大きく、黄色いマテリアが埋め込まれている剣を差し出す。

「これは、魔法剣…」

「魔法剣なんだこれ!!」

少しびっくりするとクラウドが、知らなかったのかお前、みたいな事を瞳で言ってくる。

「こんな魔法剣、みたことない、マテリアが埋め込まれている…」

神様万歳!

すごいもの与えてくれてありがとぅーす!!

「お前…やっぱりソルジャーじゃなさそうだ」

「ん?…だってソルジャーじゃないしね」

クラウドは鼻で笑うと、口元を吊り上げた。

「魔法剣も知らないソルジャーなんていないからな」

「な…!いるだろ!知らない奴!とくにザッ………ザッキー君なんかね!!!」

「ザッキー君??」

誰だよ、ザッキー君

ザックスって言っちゃいそうだった…

「…変な奴だな、あ、こんなのは?」

「よく言われますよ、あ、いいね」

結局クラウドに選んでもらって、駅に向かった。


あれ?


初めて私の前で笑った!!


電車の中でIDでトラブル…

「ひゃっほぅ!ダイブだィ!!!」

「NO NAME怖くないの?!」

電車からダイブすることに!
あの展開だぁっ!!

あれ?よく見たら…なんか…

あれ…

「ティファ、先にどうぞ」

「よし、私決めたわ!」

そしてティファが勢いよくダイブ!!

「す、すご…」
さすがティファ様だね…

「おい、早く降りろ」

「先にどうぞ!私一番最後で!!!」

「怖くないんじゃなかったのか?」

クラウドが、にやっっと笑う。

くそぉ!!むかつくううぅ!!

「うっさいな!怖くないなんて言ってないよ!!」

「じゃあ早く降りろ」

「だから先に行って!って!」

クラウドは深くため息をつくと、手を伸ばした。

「にゅわぁっ!!!」

視界が逆転したかと思ったら、

「は…?何…?え…???」

クラウドに担がれてるーーー?!!?

「こっわ!止めて!!おろして!」

「暴れるな、いくぞ」

一瞬のできごと、

一瞬の浮遊感、

「い、いぎゃあああぁぁっっ!!!!!」

し、しぬううぅぅぅ!!!!!


「おい、大丈夫か?」

やっとおろしてくれた…

あぁ…気持ち悪い…

「吐くわ、マジで、クラウドに」

「なんで俺なんだ?!」

「クラウドのせいだから!!!」

「はぁ?!」

「あら?いつのまにか仲良くなってる」

ティファの一言。

否定したくてしたくて!!

「「仲良くない!!!」」

「ふふっ」

「よし、ここまでは順調だ、五番魔洸炉はこのトンネルの奥だ。」

バレットの言葉で、周りを見ると

あのトンネルの中に私はいるって、

実感する…

てか…

「暗い……」

「NO NAME、どうかした?」

「ううん!なんでもない!急ごう!」

みんなで、トンネルの奥に早足で進む。

これからあいつが現れるんだ!…

「入り口だぞ…神羅兵がいるな」

「まかせろ」

クラウドはそう言うと、入り口で待ち構えている二人の神羅兵に向かう。

「ぉお!!クラウドナイス!!」

やっぱ強いクラウド君は瞬殺で倒してしまう。

すると警報がなった。

「くそ、戻るぞ!」

バレットの一言で、入り口を離れる。

「あっちの道は?」

ティファが指差した道を進んでいくと、黄色く光る帯が道を阻んでいる、

「この光の帯は神羅の警報センサーこれ以上前には進めないな。」

「神羅すげぇなー…」

この光に触ったら警報なるんだ…

そーぉっ…っと…

「触るなよ………」

クラウドは瞳を細くして、ギロリと睨む。

「わ、分かってるし!!!」

「この穴は?」

「かぁーっ、せまっちぃ穴だな、ここからプレートの下にもぐれってか、たまんねぇぜ」

光の帯の横に、よくみたら私がやっと入れるくらいの小さな穴がある。

ティファはその穴をよく見つめて、口を開く。

「ダクトの中に足がかかりそうなものはないわね」

「ああ。このダクトを降りたらここには戻ってこれないぞ」

「のんびりしてるヒマはないぜ、神羅のやつらにいつ俺たちの行動がばれるかわかんねぇ」

「…降りるか」

「この中、暗くない??」

「大丈夫よ」

バレットとティファはダクトの中に入っていく。

「NO NAME」

「な、なに…?」

「まさか…だとは思うが…」

「あぁ!!くそおおぅ!いきますよ!!」

私もダクトの中に入った。

ダクトを通り抜け、ついに五番魔洸炉に爆弾をしかけ、急いで脱出しようとすると、

横から神羅兵が走ってくる。

「くそっ!どうなってんだ!」

いよいよくるかぁっ?!?!

「ワナ、か」

そして聞こえてくる足跡。

「プ、プレジデント神羅?!」

「なぜプレジデントがここにいる?」

「ほほう、君たちがあれかね、なんて言ったかな…」

ふっ…

あいかわらずムカつく口調だぜ…

「アバランチだ!覚えておけ!お前はプレジデント神羅だな!」

声を張り上げてバレットは叫ぶと、クラウドは一歩前に出た。

「久しぶりだな、プレジデント」

「久しぶり?ああ、君があれかね?アバランチとかいうものに参加している元ソルジャー、たしかにその目の輝きは魔洸を浴びた者、裏切り者の名前はなんといったかな」
「クラウド、だ」

「すまない、ソルジャーの名前なんていちいち覚えておらんのでな、せめてセフィロスぐらいになってもらんと…」

プレジデントは思い出すようにセフィロスのことを語る、

「セフィロス、だと?」

「そんなこったぁどうでもいい!もうすぐここはドッカンだぜ!ざまぁみやがれ!」

バレットはクラウドを押しのけて前に出ると、勝ち誇ったように声を上げた。

「そうだな。君たちウジ虫を始末するには高すぎる花火だが」

「ウジ虫は貴方でしょ!!!!!!!」

「NO NAME…」

しまった…つい…バレットの台詞をとっちゃったよ…

「ん?なにかね君は……ソルジャー?」

プレジデントと目があうと、にらまれる様に見られる。

「女のソルジャーがいたのか!これは貴重だ……私と一緒に来なさい」

「はぁ…?」

「NO NAMEは私達の仲間よ!」

「君たちの遊び相手は別に用意させてもらった。」

プレジデントの合図で、奇妙な音が響き渡ると、横から現れた大きな物。

「わが社、兵器開発部が開発した『エアバスター』だ、君たちの戦闘データは今後の開発の貴重なサンプルとして利用させてもらうよ」

「…機動兵?」 
 
「さぁ、一緒に来るんだ」

プレジデントは私に向けて、笑う、

「誰が行くか!!」

「ふっ、そうか…だが、君はいずれ神羅に戻ってくる!!では、失礼」

プレジデントがそう言ったとき、下からヘリコプターが上がってくる、

「まて!プレジデント!」

プレジデントはヘリコプターに乗り込む。

「また会おう、女のソルジャー」

「ソルジャーじゃないわぁ!!!」


   

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